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フェラガモは引き続き減収減益 主力のフットウエアの低迷が響く

 サルヴァトーレ フェラガモ(SALVATORE FERRAGAMO以下、フェラガモ)の2018年12月期決算は、売上高が前期比3.3%減の13億4684万ユーロ(約1670億円)、純利益が同21.0%減の9018万ユーロ(約111億円)の減収減益だった。

 商品カテゴリー別の売上高は、主力のフットウエアが同5.9%減の5億5472万ユーロ(約687億円)、アパレルは同14.9%減、アクセサリーも同8.5%減と軒並み減収となった中で、ハンドバッグを含むレザーグッズが同1.0%増の5億2144万ユーロ(約646億円)、香水は同5.6%増の9410万ユーロ(約116億円)とわずかに明るい材料となった。

 地域別の売上高は、売り上げ全体の4割近くを占めるアジア太平洋地域(日本を除く)で同1.0%増の5億554万ユーロ(約688億円)となり、現地通貨ベースでは同0.8%減だった。ヨーロッパは同6.1%減、北米も同5.4%減となった。売り上げの8.6%を占める日本は、小売りで多少の伸びがあったものの卸売りを戦略的に整理したことで相殺され、同0.4%減の1億1903万ユーロ(約147億円)となった。

 18年12月の時点で同社は672店を運営しており、うち409店が直営だ。売り上げ全体の65.2%を占める小売りの売上高は同3.0%減で、同じく33.2%を占める卸は在庫調整の影響もあって同3.8%減となった。同社は、売り上げ減少の要因として、フランスやイタリアに関しては地政学的な問題もあったとしている。また、中国の消費者が旅行先ではなく中国国内で買い物をするようになったことが、ヨーロッパだけではなく日本や韓国の売り上げにも響いたという。

 ミカエラ・ル・ディヴェレック・レミ(Micaela Le Divelec Lemmi)最高経営責任者(CEO)は、「業績回復の戦略は1年で完了するものではないので、今後も気を引き締めて実施していく。社内のコミュニケーション改善やデジタル化の推進、カルチャーに関する戦略にも引き続き取り組んでいくが、タイミングよく戦略を実行することがカギだと考えている」と語った。

 現職に就任する前、レミCEOはケリング(KERING)に20年勤務した後、同社が擁するグッチ(GUCCI)でエグゼクティブ・バイス・プレジデント兼最高執行責任者とエグゼクティブ・バイス・プレジデント兼最高顧客責任者を務めている。そうした経験をフェラガモで生かしているのかというアナリストの質問には、「どちらも全く違うブランドなので、『グッチ』を汎用化して適用することはできないし、それぞれのブランドのDNAや価値を大切にしなくてはならない。事業戦略はブランドの価値と結びついたものであり、それをさらに拡大するために実行するものだ」と答えた。また、主な顧客層については「ミレニアル世代ではないが、長年ひいきにしてくれた顧客を大切にしつつ、より若い世代にもアピールする戦略も取っている」とコメントした。