フォーカス

ロンドンメンズトレンドVol.3 コラボは続くよ、どこまでも

 2019-20年秋冬のコレクションから、トレンドになりそうなキーワードと、そんなムードが芽生えた時代背景、デザイナーの深層心理などを考える。初回から3回は、コレクション・サーキットの先陣を切ったロンドンメンズから、若手デザイナーの思いにフォーカスした。

若手×大企業のコラボは双方にとってメリット満載

「ボビー アブリー」2019-20年秋冬ロンドン・メンズ・コレクション

 ロンドンに限った話ではないが、コラボはもはやメンズ・ファッションに欠かせない戦略の1つになっている。特にロンドンメンズのデザイナーは、その多くが「ビジネスはこれから」の若手。生産背景は発展途上だし生産数は少ないから、価格は高額になりがちで、知名度の低い彼らがビジネスを継続するのは本当に大変。そんな中スポーツメーカーを中心とする大企業とのコラボは、相手先の生産背景やブランドネームが使えるから、価格が抑えられたり商品が広く伝わったりのチャンスも大きい。一方、コラボはビッグメーカーにとっても、いつもと違う新しく若い感覚をブランドにもたらすチャンスになっている。特に「ボビー アブリー(BOBBY ABLEY)」は毎シーズン、アニメやヒーローなどとコラボし、さまざまなキャラクターをストリートウエアに落とし込む。世界的キャラクターの力を借りて自身をプロモートしつつ、キャラクターをファッションの世界に誘ってきた。

 「リーボック(REEBOK)」とのコラボレーションを重ねてきた「コットワイラー(COTTWEILER)」は今季、「アレグリ(ALLEGRI)」とコラボレーション。クリーンでありながらアヴァンギャルドなスポーツウエアに、はっ水や防水などの機能付アウターを被せた。ブルゾンをフェイクレイヤードしたコートや、中綿入りナイロンとシープスキンを組み合わせたアウターは、「アレグリ」だけでは生み出せないもの。「リーボック」とコラボした、ローファー型のスニーカー“スニーファー”も同様だ。

 Tシャツには「メルセデス・ベンツ(MERCEDES BENZ)」や「アウディ(AUDI)」、イタリアのスポーツブランド「ロット(LOTTO)」などのロゴが踊る。「ベンツ」と「アウディ」、「リーボック」と「ロット」は競合ゆえ同じシーズンでコラボするなんて難しそうだが、現実のものになった。