ファッション

不良から皇族まで⁉︎ 「バーバリー」の意表を突く英国ミックス

 「バーバリー(BURBERRY)」は、 “SEE NOW,BUY NOW”形式に移行して3シーズン目となる“2017 セプテンバー・コレクション(2017 SEPTEMBER COLLECTION)”をロンドンで発表した。会場になったのは、18世紀に裁判所として建てられたオールド・セッションズ・ハウス。塗装が剥がれた壁とクラシックなシャンデリアや階段がコントラストをなす空間には、“ブリティッシュ・フォトグラフィー”というテーマにちなみ、20世紀の英国を物語るドキュメンタリー写真を中心に200点以上が飾られた。

 コレクションを構成するアイテムは、そんな写真からインスピレーションを得た非常に英国的なもの。ラインアップは、ギャバジンのトレンチやカーコート、ハリントンジャケット(ジャンパー)から、フェアファイルやアランなどのさまざまなニット、繊細な花の刺しゅうを施したチュールのドレスやスカート、テーラードアイテム、雨具のようなPVCのアウター、皇族の式典服にも用いられる軍服をアレンジしたジャケットやスカート、シャーリングやフェイクファーのコート、トラックパンツ、キルティングのベスト、キルト付きローファー、サッチェルバッグ、ビンテージライクな大ぶりジュエリーまで実にバリエーション豊かだ。柄には伝統的なタータンや、1960年代に用いられた“ビンテージチェック”を多用。かつて“チャヴ”と呼ばれる労働者階級の反社会的な若者のトレードマークになっていたハウスチェックのベースボールキャップまで登場したのには驚いたが、結果、階級を飛び越えた意表を突くミックススタイルが現代的かつ若々しいエネルギーを与えている。

 クリストファー・ベイリー(Christopher Bailey)=プレジデント兼チーフ・クリエイティブ・オフィサー(CCO)は時代を読み取る感覚や編集力に長けたデザイナーであり、これまでも英国のカルチャーからインスピレーションを得てきた。しかし、今シーズンは一味違う。その背景には、マルコ・ゴベッティ(Marco Gobbetti)前セリーヌ(CELINE)会長兼最高経営責任者(CEO)が新CEOに就任し、ブランドの舵取りを始めたこと、そして、これまでクリエイションとビジネスの双方を統括していたベイリー=プレジデント兼CCOがよりクリエイションに力を注げるようになったことがあるだろう。

JUN YABUNO:1986年大阪生まれ。ロンドン・カレッジ・オブ・ファッションを卒業後、「WWDジャパン」の編集記者として、ヨーロッパのファッション・ウィークの取材をはじめ、デザイナーズブランドやバッグ、インポーター、新人発掘などの分野を担当。2017年9月ベルリンに拠点を移し、フリーランスでファッションとライフスタイル関連の記事執筆や翻訳を手掛ける。「Yahoo!ニュース 個人」のオーサーも務める。

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