サステナビリティ
連載 エディターズレター:SUSTAINABILITY 第54回

サステナ時代に、品質管理部が表舞台へ 数字とファクトを携えて

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サステナビリティが業界全体に浸透するなかで、改めて注目したいのが「品質管理」という職務です。ファッション産業における「品質管理部」は、従来は品質表示や堅牢度、機能性といった「事実」を管理することが主な役割でした。しかし今、その範囲が広がっています。製品がサステナブル素材であるか否か、その一点もまた、品質管理が扱うべき「事実」になったからです。

つまり、品質管理が担う責任は、商品や取引先、顧客にとどまりません。社会全体、そして地球環境にまで及びます。また、サステナビリティをめぐる対話は感覚論ではなく、科学的エビデンスに基づく方向へシフトしています。その傾向が強まるほど、裏方の仕事と思われがちだった品質管理が表舞台に立ち、業界を動かす存在へと変わりつつあります。

その象徴的な事例が、今年2月に開かれた業界三団体によるアパレルの脱炭素推進ガイドライン策定の発表でした。このガイドライン制作チームは、サステナビリティ用語をできるだけ多くの人が理解し、実践につなげられるよう工夫を凝らしていたのが印象的だったのですが、その会見をリードしたお一人が、ワールドプロダクションパートナーズの枝村正芳さんです。同社で品質管理部サプライチェーンR&D部企画管理部に所属しています。

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