「シーエフシーエル(CFCL)」がまた、新しいことを仕掛けました。9月12日に開業したニュウマン高輪、話題の商業施設の入口正面で展開しているのが「CFCL」のポップアップです。並んでいるのは同ブランドの新品と古着。ブランド古着を扱う「ラグタグ(RAGTAG)」とニュウマン高輪の協業によって実現したそうです。開業の祝祭ムードの中に、この組み合わせを打ち出したこと自体が大きなニュースだと思います。
新品と古着が同じ売り場に堂々と並ぶことは、つい最近まで考えにくいものでした。デザイナーズブランドではなおのこと、です。業界の通念では「古着を同じ場所に置けば新品が売れなくなる」「ファッションは新しいものを打ち出すことに価値がある」という理由から避けられてきたからです。そこには買い手の都合より、売り手側の事情が影響していました。
今回の取り組みについて、CFCLの高橋悠介代表兼クリエイティブ・ディレクターは「ブランドとして、商品を売った後の責任を果たす仕組みを整えたかった。お客様に“出口”を用意し、循環につなげたい」と話しています。まさにサステナビリティの発想ですが、それにとどまりません。「まだ普及していない今だからこそ挑戦したかった」と続けます。仕組みをつくるだけでなく、それを新しい価値として示すことはファッションデザイナーの仕事そのものです。
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