先日、政策研究大学院大学で行われた特別講義で、京都府与謝野町の山添藤真町長と、LVMH メティエ ダール ジャパン ディレクターの盛岡笑奈さんが語り合いました。人口約2万人弱の町と、世界最大級のラグジュアリーグループ。両者の対話から見えてきたのは、「文化産業を未来へつなぐ」ための、かなり本質的な視点でした。
その鍵として冒頭に提示されたのが、LVMHの本質を表す3つの言葉、「サヴォアフェール」「アール・ド・ヴィーヴル」「テロワール」です。
「サヴォアフェール」は、単なるノウハウではなく、職人による唯一無二の技そのもの。原料選びから細部までこだわり抜き、技が価値の核になるという発想です。ここまでは私も理解していたつもりでした。
ただ、「アール・ド・ヴィーヴル」は、聞いたことはあるけれど、正直“雰囲気で”受け取っていた。ところが盛岡さんの説明を通して、それが「美しく豊かに、自分らしく日々を楽しむ“暮らしの芸術”」なのだと腑に落ちた瞬間がありました。
時代なのか、年齢なのか、最近つくづく、私自身もそうありたいと思うことが増えています。サステナビリティを「守る、減らす」だけで語ると息苦しくなる。けれど「どう生きたいか」の言葉が手渡されると、急に自分ごとになる。これが、文化産業が持つ力なのだと思います。
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