ファッション

国内有力バイヤーが語る“暖冬”と“インポート高騰” 東京ブランドは「今こそ力の発揮どころ」

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夏シーズンが本格化する中、アパレル各社ではすでに秋冬シーズンを見据えた販売戦略を進めている。国内外のブランドを取り扱うセレクトショップにとっても、「暖冬」と「インポートブランドの価格高騰」は避けて通れない2大トピックだ。東京デザイナーズブランドの取材担当は、国内有力セレクトショップ6社にヒアリングを実施。各社が講じる気候変動・価格高騰への対策、そして今シーズン高まる東京ブランドへの期待について聞いた。

■ヒアリングを実施したバイヤー
・源野里沙子/阪急うめだ本店D-LABバイヤー
・浜典子/デミルクス ビームス(DEMI-LUXE BEAMS)バイヤー
・飯島亜沙子/エストネーション(ESTNATION)ウィメンズディレクター
・柴田麻衣子/リステア(RESTIR)クリエイティブ・ディレクター
・高垣佳代子/パリゴ(PARIGOT)常務兼ウイメンズディレクター
・原田真衣/ステュディオス(STUDIOUS)バイヤー・MD

立ち上がりはすぐ着られるものを。軽量アウターは真冬まで販売

ニットやアウターといった秋冬アイテムの売れる時期が後ろ倒しになりつつある昨今、不安定な気候は各社が最も気にしているところ。例えば、パリゴは「秋の立ち上がりですぐに着られるよう、レイヤードアイテムを中心に展開」、阪急うめだ本店D-LABは「ライトアウターやベスト、重ね着に使えるようなアイテムなどを幅広くオーダー」した。また、アウター類の投入時期も模索するエストネーションは「重衣料をシーズン後半に打ち出し」、ステュディオスは「秋から冬にかけて売れるブルゾンとジャケットを真冬まで展開」するという。

今季のトレンドという観点では、ファーコートのルックが台頭した欧米ブランドのコレクションに比べると、東京ブランドによる重厚アウターの提案は極めて少なかった。ただし秋冬らしさを感じさせるファーは、ショップの演出作りにも欠かせない要素とあって、小物を中心に買い付けを増やす店舗が多い。

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