ファッション

「コーチ」への熱烈なプロポーズ:見果てぬ街づくりvol.6

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 2000年代前半は丸の内の商業化が本格的に始まった時代だった。とはいえ、まだオフィス街のイメージが強く、ファッション小売業で採算が取れるのか不安視するブランドも多かったという。(この記事はWWDジャパン2022年9月5日号からの抜粋です)

 2003年、東京駅前の三菱ビルの1階(約400坪)と地下1階(約250坪)の大きな区画を商業化するプロジェクトを担当した。カギとなるのは、丸ビルと東京中央郵便局(現JPタワー)に面した角地である。私の持論である商業リーシングにおける「街の角理論」では、角地によい店が決まれば、他の店舗誘致もスムーズに進む。

 私はニューヨークのバッグブランド「コーチ」に出店してもらおうと考えた。01年に米国本社と住友商事との合弁で設立されたコーチ・ジャパンは、直営店の出店拡大を掲げていた。幅広い女性に人気の「コーチ」なら間違いなくエリアの起爆剤になる。何回かのミーティングの後、社長のイアン・ビックリーさんと開発部長の前田達也さん(現三菱地所・サイモン専務取締役)と最終面談した。

首を縦に振らない日本法人社長に…

 私は「『コーチ』は丸の内で働く女性と親和性が非常に高い」とラブコールを送る。だが、ビックリーさんは「丸の内はトラフィック(通行量)が少なく、ビジビリティー(視認性)もいまいち」と英語で語り、前田さんがそれを私に通訳する。現状はその通りかもしれないが、丸の内の将来性と成長性を私は繰り返し訴えた。

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