ファッション

PETAが「ルイ・ヴィトン」に公開書簡 エキゾチックレザー使用に抗議

 国際動物愛護団体「動物の倫理的扱いを求める人々の会(People for the Ethical Treatment of Animals以下、PETA)」は12月7日、「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」の生産する靴やバッグ、衣服の原料を提供する動物農場での飼育環境について公開書簡を送った。

 マイケル・バーク(Michael Burke)=ルイ・ヴィトン会長兼最高経営責任者(CEO)が、同ブランドの動物の扱いに対して英紙「デイリー・テレグラフ(THE DAILY TELEGRAPH)」に、「100%敬意を込めて接している」「人道的に飼育されている」と説明したことを受けての行動だ。

 書簡の中でPETAのジャレド・グッドマン(Jared Goodman)=バイス・プレジデント兼動物法顧問は、「ルイ・ヴィトン」の親会社であるLVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)に動物の毛皮やスキンを提供するサプライチェーンでの飼育環境について詳しく述べている。なお、LVMHは米「ソーシングジャーナル(Sourcing Journal)」のコメントの要求に応じなかった。

 PETAはベトナムの農場でのワニの扱いを取り上げ、現場で虐待があると明かした。そこでは数万匹の爬虫(はちゅう)類が処分前の1年以上、小さなコンクリートの囲いに閉じ込められているという。中には囲いが体長に満たないケースもあるという。LVMHは2011年にワニ革を生産するヘンロンなめし革工場の過半数株式を取得しており、長年ベトナムの複数の農場から素材調達していることを認めている(LVMHは2020年末までにヘンロンに素材を供給するすべての農場がNSFインターナショナルの認証を取得するように働きかけると19年2月に発表している)。

 書簡はほかにも「ルイ・ヴィトン」にオーストリッチレザーを提供する会社の問題点についても指摘。グッドマン=バイス・プレジデント兼動物法顧問は、「動物たちは『ルイ・ヴィトン』の製品のために、暴力的に殺処分され、皮を搾取されている。非人道的行為を否定する声明を発信することは、同社に対する消費者の信用を欺く行為だ。私たちは『ルイ・ヴィトン』が自身の行なっている間違いを認めることを願っている。少なくとも、同社のサプライチェーンで実際に起こっている残酷な行為を偽って伝えることをやめていただきたい」と綴った。

 PETAは「ルイ・ヴィトン」に、製品のラインナップからエキゾチックスキンを完全に除くよう求めた。「シャネル(CHANEL)」「カルバン・クライン(CALVIN KLEIN)」「ヴィクトリア ベッカム(VICTORIA BECKHAM)」「ダイアン フォン ファステンバーグ(DIANE VON FURSTENBERG)」「ヴィヴィアン・ウエストウッド(VIVIENNE WESTWOOD)」といったブランドや、百貨店のノードストロム(NORDSTROM)やセルフリッジ(SELFRIDGES)はすでに革製品の排除に取り組んでいる。動物を原料とする製品に対する消費者の考えは変化しており、そうしたスタンスは主流になりつつある。

 8月には、PETAが公開したペルーに位置する世界最大のアルパカ農場であるマルキニでの動画をきっかけに、「ヴァレンティノ(VALENTINO)」がアルパカウールを素材リストから外している。

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