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「ルイ・ヴィトン」、インフルエンサーとのタッグでポストコロナの中国市場に注力

 「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON以下、LV)」は、中国国内で大きな影響力を持つインフルエンサーのオースティン・リー(李佳琦、Austin Li Jiaqi)とタッグを組み、中国での新たなデジタルプラットフォーム活用に本腰を入れている。同ブランドは、すでに中国版インスタグラムとしてユーザーが急増するSNS型ECアプリ「シャオフォンシュウ(Xiaohongshu、小紅書、通称RED)」でのフレグランス・コレクション発売の際にリーと協業。5月20日の中国でのバレンタインデーに向けたキャンペーンにも、俳優のソン・ジア(Song Jia、宋佳)とともに彼を起用した。

 今回タッグを組んだリーは、中国で人気のSNSサービスのドウイン(抖音、DOUYIN)で4000万、ウェイボー(微博、WEIBO)で1500万のフォロワーを抱える。さらに、アリババ(ALIBABA)のECサイト「タオバオ(淘宝、TAOBAO)」で行っているフレグランスや化粧品のライブレビューは毎日およそ1400万が視聴するなど、彼の評価が世界最大のラグジュアリー市場での売り上げに影響を与えると言われている。そんなリーの起用は、「LV」のようなトップブランドにとっても極めて戦略的な動きだ。

 また、中国のロックダウンは彼の人気をさら高めることになった。この1カ月で、彼はピアニストのユンディ・リ(李雲迪、Yundi Li)や俳優のヤン・ミー(楊冪、Yang Mi)とコラボしたものを含め24回のライブ配信を実施。各配信で平均20から27の製品をレビューし、332億回の再生回数と615億の“いいね!”を記録した。そして、彼のキャッチフレーズ「Oh my god, buy it, buy it」も中国で商標登録された。

 中国語で「愛している」と似た響きを持つ5月20日は通常、2月14日のバレンタインデーや中国暦の七夕に比べて売り上げやブランディングにおける重要性は低い。しかし今年は新型コロナウイルス感染拡大によって当初の計画が崩れたため、5月20日が最も重要な愛にまつわるイベントとしてブランドや小売業者から注目されている。