ファッション

スウォッチ グループの「バーゼル・ワールド」電撃復帰はありえるか!?

 世界最大の時計企業であるスウォッチ グループ(SWATCH GROUP)が、3月4~6日の会期でスイス・チューリッヒで開催予定だった新作展示会「タイム・トゥ・ムーブ(TIME TO MOVE)2020」を中止しました。新型コロナウイルスによる影響です。これには僕も訪れる予定でした。

 スウォッチ グループは19年に世界最大の時計・宝飾見本市「バーゼル・ワールド(BASEL WORLD)」と決別し、昨年は日本から13人のジャーナリストを招いて、傘下の各ブランドの本社や工場をめぐるツアーを行いました。今年はそれを拡大して、日本から約40のメディアが参加する予定でした。

 そこでウルトラCとして期待されるのが、スウォッチ グループの「バーゼル・ワールド」への電撃復帰です。スウォッチ グループは新作発表の場を失い、「バーゼル・ワールド」は同グループに去られて以来ラブコールを送り続けています。そしてメディアやバイヤーにとっても願ったりかなったり。

 ……とはいえ気になるのは、じゃあその「バーゼル・ワールド」は開催されるの?ってことです。スイスを代表するもう一つの時計見本市「ウオッチ&ワンダー ジュネーブ(WATCHES & WONDERS GENEVA)」(4月25~29日)とひと続きで開催予定(4月30~5月5日)ですが、今月中にも各陣営が判断を下すと見られています。万が一にも両方中止になれば、時計関係者はほとんど全ての新作を目にすることができなくなってしまいます。

 もちろん写真や動画で情報は共有されるでしょうが、数百万円からときに数億円ともなる時計の質感や重さ、運針やミニッツリピーター(小さな鐘をハンマーで鳴らして時刻を告げる世界三大複雑機構の一つ)の音色を聞くことはできません。

 あれこれ書いたものの、僕にできることは残念ながら極めて少なく、動向に気をもむ一人として実状を吐露するくらいです。そして各見本市が開催され、現地取材できた暁には、クイックかつビビッドに情報をお伝えしたいと思います。

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