ルイーズ・トロッター(Louise Trotter)新クリエイティブ・ディレクターによる「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」の2026年春夏コレクションは、アクセサリーを見ると、ルイーズのブランド、職人、そして過去のデザイナーたちへの敬意が伺える。
圧巻は、“イントレチャート”の進化だ。ルイーズはブランドの原点である9×12mmの格子柄を描く編み込みのみならず、太さや幅、形状の違うレザーを編み込んだり、編み込む際に“ゆとり”を与えることで立体感をもたらしたり、そこにオーストリッチの羽根を絡めたり、と多種多様な“イントレチャート”に挑む。マチュー・ブレイジー(Matthieu Blazy)が打ち出し続けたフィッシュネットに着想源を得た編み込みバッグや、ダニエル・リー(Daniel Lee)による幅広のレザーを用いたタイプ、トーマス・マイヤー(Tomas Maier)が確立した“カバ”など、歴代のデザイナーたちの思いも継承している。シューズは、ルイーズの知的でクリーンなスタイルを体現するシンプルなスリッポンから、結んだレザーをスリングバックにするキトゥンヒールのパンプス、“くたっ”とした質感のレザースニーカーなど。
また、樹脂を用いた大ぶりのジュエリー“プリズム”は、左右非対称だったり、片側にしかつけなかったりと自由奔放に楽しむことを提案する。