
「シーエフシーエル(CFCL)」が「CFCL」らしいクリエイションを生み出せる背景には、高橋悠介代表兼クリエイティブ・ディレクターが考える独自の世界観を社員一丸となって実現しようとする、熱量あふれる組織の存在がある。個々人の能力を引き出しつつ、トップの哲学などを深く学べる仕組みなどをそろえることで、モチベーションが上がっているようだ。実際に働く3人から、CFCLへの入社の経緯ややりがいなどを聞いた。(この記事は「WWDJAPAN」2025年6月2日号からの抜粋です)
16年のアパレル経験で飛躍

若森茉由 /「CFCL」オモテサンドウ ストアマネジャー
人通りの多い表参道で、ほっとするような柔らかい笑顔で顧客を出迎えるのが、「CFCL」表参道店のストアマネジャーである若森茉由さんだ。何気なく試着した「CFCL」の洋服と高橋悠介代表兼クリエイティブ・ディレクターのデザイン哲学に興味を持ち、2023年に入社。現在は店舗のマネジメントやシーズン予算の策定、販売スタッフの育成などに励んでいる。
前職もアパレル業界で、8年店長を務めたベテランだ。文化女子大学(現・文化学園大学)を卒業後、国内デザイナーズブランドに就職し、販売員として16年勤めた。経験豊富な先輩から接客術を学べる刺激的な環境で、自身を頼りにしてくれる常連客も多く、やりがいを抱くには十分だったが、唯一のジレンマは、販売員と経営陣との間で闊達な議論を交わせない空気。「現場の意見を吸い上げる仕組みがないからか、新しいアイデアでブランドを盛り上げる機運が見いだしづらかった」。
転職を決心したのは、CFCLの採用プロセスを通して従業員一人一人を大切にする社風を感じたから。「実際働いてみて分かったのは、トップダウンで戦略が降りてくるのではなく、販売員も戦略立案に携わることができること。働く上での納得度が違う」。その分ロジカルな議論が求められ、慣れない数値分析に四苦八苦する日々だというが、社内セミナーを通して財務諸表の読み解き方を学びながら、店舗をけん引する店長に必要なスキルを磨いている。
定期購読についてはこちらからご確認ください。
購⼊済みの⽅、有料会員(定期購読者)の⽅は、ログインしてください。
