3つのコアバリューとフェアな組織づくり
高橋悠介代表兼クリエイティブ・ディレクターによる「シーエフシーエル(CFCL)」は2020年に誕生した。以来、Bコープ認証取得などサステナビリティの面でメディアに取り上げられることが多かったが、実は本筋は同氏が打ち出したビジョンにある。社会性や公益性を持ったブランドを作るために、「ソフィスティケーション」と「コンフォート&イージーケア」「コンシャスネス」という3つのコアバリューを掛け合わせて、洗練されたデザインと快適な着心地、サステナブルな生産体制を同時に成立したモノづくりを行う。そして、働く人にも目を向けた組織づくりも欠かさず、異業種出身者を積極的に採用して組織に多様性を持たせ、労働形態にバリエーションを持たせて社員の定着を目指し、公平な報酬制度を作って従業員の待遇差を是正するなどしてきた。つまり、クリエイションとビジネスを両立しているのだ。今最も注目すべきブランドの一つとして、「CFCL」の舞台裏に迫った。(この特集は「WWDJAPAN」2025年6月2日号からの抜粋です)