国内主要スポーツメーカーの2024年度業績が出そろった。売上高でアシックス、ミズノ、ヨネックス、ゴールドウインの4社が過去最高を更新するなど、総じて好調が続いている。グローバルのスポーツ市場は、特に中間層の消費意欲が高まるアジア圏を中心に拡大基調にある。少子高齢化が続く国内市場にとどまらず、海外市場に早くまき続けた種がコロナを経て芽吹き出している。(この記事は「WWDJAPAN」2025年6月2日号からの抜粋です)
下の図表では国内主要スポーツメーカー6社の2024年度の売上高と営業利益、並びに23年度およびコロナ前の19年度と比べた伸び率を表示した。
5年前の19年度と比較すると、国内最大手のアシックスの売上高は約8割増になった。24年12月期の業績については「WWDJAPAN」2月24日号でも詳しく報じたが、その勢いは今も続く。5月に発表した25年1〜3月期も売上高は前年同期比19.7%増、営業利益は同31.6%増だった。売上高の半分を占めるパフォーマンスランニング(ランニングシューズ)部門の同11.5%増もさることながら、「ゲルカヤノ14」で知られるスポーツスタイル部門の同49.6%増、オニツカタイガー部門の同57.2%増というファッションスニーカーの急伸が目を引く。スポーツスタイルは欧米、オニツカタイガーはアジアで人気が加速し、両部門は四半期でそれぞれ100億円を超えるカテゴリー利益を生み出した。
同社の海外売上高比率は8割。ナイキ、アディダス、プーマ、ニューバランスといった欧米の強豪たちと真っ向勝負でシェア拡大を狙う。30年には売上高1兆円という野心的な目標を掲げる。
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