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皆川明が「ミナ ペルホネン」新店舗を馬喰町に開く理由

 「ミナ ペルホネン(MINA PERHONEN)」は15日、東京・馬喰町に16日に開く2つの新店舗「ミナ ペルホネン エラヴァI」と「ミナ ペルホネン エラヴァ II」を関係者に公開した。

 場所はそれぞれJR馬喰町駅から徒歩約3〜5分で、周辺には繊維問屋やギャラリー、インテリアショップなどが並ぶエリアだ。“エラヴァ(elava)”とはフィンランド語で“暮らし”を意味する言葉。作家による陶器やアート、こだわりの食品、北欧のビンテージ家具のカスタマイズなどを通して「人の暮らしに寄り添うものとの出会い」を提案する。今回の出店で直営店13店舗体制になる。

 食品や食器の販売、ギャラリー機能を持った「エラヴァI」は、衣類と雑貨を扱う栃木・益子発のブランド「スターネット(STARNET)」の東京店「スターネット東京」(昨年9月閉店)の跡地だ。築50年以上の古い4階建てビルをリノベーションした建物で、皆川明デザイナーは「スターネット東京さんの閉店パーティーに伺った際、その場所が次に引き継がれる人がいないと聞いた。お店を開くということよりも先に“この場所を残したい”という思いで借りることを決めた」という。

 4層のビルの1階が店舗スペース、2階がギャラリースペース。1階では作家による食器や南青山の「コール(CALL)」でも取り扱うオーガニック野菜や果物、食品、ブレンドティーなどを販売し、3月からはナチュラルワインも扱う。2階のギャラリーでは、淡路島出身のアーティストユニット、オートゥルノトゥルス(O'Tru no Trus)の作品展を3月3日まで開催している。海岸で拾った流木や漂着物を素材に真ちゅうを用いて加工したオブジェやモビールなどの112点を展示販売している。4月には木工デザイナーの三谷龍二による器の展示を予定する。

 主に北欧のビンテージ家具を扱う「エラヴァ II」は、「エラヴァI」から徒歩で約2〜3分離れたビルの2階。店舗に入ってすぐに目にするのがランダムに置かれたフィンランド発のインテリアブランド「アルテック(ARTEK)」のビンテージチェアだ。そのまま購入して使うこともできるが、張り地のカスタマイズや、金属や木を使ってのリペア方法などを相談することができる。皆川は「僕らが完成させたものを売るのではなく、お客さまの暮らしの中にフィットするものを相談して考えていきたい。ビンテージはそのものの歴史を楽しむという方法もあるので『しばらくはこのまま使いたい、また直したいときに持ってきますね』というのも大丈夫。木の職人、布張り職人、金属の職人などさまざまなプロの力を借りてお客さまに納めていく。僕に絵を描いてほしいという要望があればお応えしたい。あまり前例がないことで試行錯誤もあると思うが、誠意を尽くしたい」と話す。

 現在、店頭にあるビンテージ家具は北欧で買い付けたものだが、今後は学校で使われていた「アルテック」製のチェアなどの入荷予定もあるという。ビンテージ家具はチェアだけでなく、テーブルやソファ、棚なども扱う。その他にも「ミナ ペルホネン」のアーカイブウエア、フィンランドのガラス作家のオイバ・トイッカ(Oiva Toikka)によるガラス製の鳥の作品や食器、花瓶、雑貨などを並べる。

 皆川は馬喰町への出店は「ミナ ペルホネン」にとって一つの節目になると考える。「ブランドは来年25年目を迎える。もともとテキスタイルから洋服を作ろうという考えを持って活動をしていく中で、“ファッションと暮らしのデザインには境界線がない”とうことを実感しながら時を経てきた。改めて僕らは長い年月使われるものを作って、購入された方にも長く使っていただきたいという気持ちを持っている。モノの価値の計り方は難しいが、“そのものが持っている材料”と“それに手を加えたクリエイション”“どのぐらいの期間命を持つか”の3つを参考軸に、一つの容積を作っていくと考えた。僕はだんだんその容積の大きさが価値に見えて、よりパーマネントな(半永久的な)時間性を持っているものは容積が無限大で、そのものは暮らしは豊かにしていきながら、別の暮らしに引き継いでいける可能性を秘めている。そのことを具現化してみようと、『エラヴァ』を始めようと考えた」。

■ミナ ペルホネン エラヴァI
オープン日:2月16日
営業時間:11:00〜19:00
住所:東京都千代田区東神田1-3-9

■ミナ ペルホネン エラヴァII
オープン日:2月16日
営業時間:11:00〜19:00
住所:東京都千代田区東神田1-2-11 201号室

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