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ケリングCEO一族の投資会社が「ジャンバティスタ ヴァリ」買収へ

 アンリ・フランソワ・ピノー(Francois Pinault)=ケリング(KERING)会長兼最高経営者一族のプライベート投資会社、アルテミス(ARTEMIS)が「ジャンバティスタ ヴァリ(GIAMBATTISTA VALLI)」の少数株式を取得した。今後、過半数を取得する可能性もある。

 2004年に創業したメゾン ヴァリ(MAISON VALLI)は、オートクチュール及びプレタポルテの「ジャンバティスタ ヴァリ」とディフュージョンラインの「ジャンバ(GIAMBA)」を世界の有力専門店の他、パリ、ミラノ、サントロペ、ソウルの単独店で販売する。

 デザイナーのジャンバティスタ・ヴァリ(Giambattista Valli)はローマ生まれで、ロベルト・カプッチ(Roberto Capucci)のアシスタントとしてキャリアをスタート。「フェンディ(FENDI)」「クリツィア(KRIZIA)」「エマニュエル ウンガロ(EMANUEL UNGARO)」を経て、自らのブランドを立ち上げ、05年にパリでショー発表。11年にオートクチュールをショー披露し、オートクチュール組合正規会員15社のうちの一社になっている。セレブリティーに人気のブランドで、ナタリー・ポートマン(Natalie Portman)やペネロペ・クルス(Penelope Cruz)、ダイアン・クルーガー(Diane Kruger)の他、ピノー会長兼CEO夫人のサルマ・ハエック(Salma Hayek)も愛用者だ。

 「10年以上、ヴァリはその優れた感性と詩的な美的感覚、圧倒的な才能を自らのクリエイションで表現してきた」とピノー会長兼CEO。「彼のアーティスト性と起業家としてのノウハウによって、ブランドは成功を収めている。アルテミスがその成長をサポートできることをうれしく思う」と語った。

 なお、アルテミスはケリングの過半数株式を保有する他、オークションハウスのクリスティーズ(CHRISTIE’S)、フランスの雑誌「ル ポワン(LE POINT)」、サッカーチームの「スタッド・レンヌ(STADE RENNAIS)」、ワイナリーのシャトー・ラトゥール(CHATEAU LATOUR)などを所有する。

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