フォーカス

2016年を振り返る【EC編】

1. 2016年も急成長続く

 アパレル消費全体が低迷する一方で、2016年も引き続きECが拡大した年だった。これまでのEC勝ち組に加え、大手アパレルからセレクトショップ、EC専業ブランドまで、ほとんどの企業がEC拡大を経営の重要課題として掲げ、経営資源を集中投下した。またスマホが普及する中で、新勝ちパターンが登場していることも見逃せない。

ベイクルーズのECが絶好調 売上高が4年で約4倍
アップルとも親和性の高いEC専売ブランド「シテラ」がデビュー
オンワードがEC事業拡大へ
世界180ヵ国で高級ブランドECを展開するCEOを直撃 「高級ブランド販売はいずれ2割がECに変わる」と明言

2. ECからリアルへ進出

 2016年は、ECとリアル店舗を同時展開するオムニチャネル戦略が本格化する一方、EC企業が相次いでリアル店舗に進出した年だった。ECが急拡大していると言っても、ファッション消費の8割以上は依然リアル店舗経由。デジタル分野の効率的なシステムや考え方といったノウハウをリアル店舗に実装することで、店舗の効率化と生産性の向上が可能になる。POSや基幹システムのクラウド化、製造業者側のIoT化も進む中で、リアル店舗のIoT化は2017年のホットなトピックスにもなりそうだ。また、システムを提供するEC側にとっても、リアル店舗の膨大なトラフィックは大きな魅力で、デジタル側に取り込もうという思惑もありそうだ。

EC企業のロコンドが「オールセインツ」と提携、EC運営から物流を一括受注
ロコンドが「マンゴ」の日本のパートナーに 実店舗とECシステムを日本で初めて本格的に一元化
スタートトゥデイとLINEが共同展開のビーコンタグを数千店舗が導入へ
アパレル&シューズの全自動工場に大きな一歩 島精機がメガブランドとR&Dセンターを設立か

3.動画コマース時代の幕開け

 ECに続く新しいチャネルとして存在感を急速に高めているのが、動画コマースだ。動画といっても1分から1分30分ほどの短い動画がメーンで、見る方も作る方も“手軽さ”が武器になっている。動画EC専業の企業に加え、来年からは若い女性をターゲットにした「Cチャンネル」が動画コマースを本格的にスタートする他、テレビ通販大手の「ショップチャンネル」を展開するオークローンマーケティングが参入するなど、盛り上がりを見せている。

Cチャンネルが動画コマース本格参入
「ショップジャパン」のトップが断言 5年後は動画コマースの時代になる
動画を見ながら買い物ができる、スリーミニッツの新アプリ「ジーニー」がローンチ