ゴールドウインの金田武朗取締役CSOは、私的整理をへて新体制で再出発したバイオ素材ベンチャーのスパイバーについて「事業上の関係値は一切変更ない。引き続き強く支援していく」と述べた。ゴールドウインは2015年、スパイバーに対し30億円を出資。繊維メーカーに呼びかけてテキスタイル開発に動いたり、主力ブランド「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」で製品化したりするなど、事業化を全面的に支援してきた。スパイバーの私的整理によって26年3月期で特別損失を計上したものの、協力関係を維持する姿勢を示した。
13日に東京・青山の本社で行われた26年3月期決算説明会で金田氏が話した。当期決算は売上高・営業利益で過去最高を更新したものの、スパイバーの株式売却に伴う投資有価証券売却損10億円を計上したため純利益は減益になっている。
金田氏はスパイバーへの投資について「成長過程で資金調達がうまく行かずに最終的には私的整理に至った。投資としては負けだった」としながらも、将来性への期待は変わらないという。「アパレル産業の環境負荷が問題視される中、スパイバーの技術の実現に当社も関わるべきという信念に基づいて行動してきた。この点は後悔していない」「今後も彼らの作る素材を積極的に使い、環境負荷の低い社会に貢献する」と述べた。