ファーストリテイリングは23日、大阪・梅田の複合商業施設「リンクスウメダ」に24日にリニューアルオープンするグローバル旗艦店「ユニクロ ウメダ(UNIQLO UMEDA)」を公開した。グローバル旗艦店としては銀座店、東京店、新宿本店に次ぐ国内4店舗目で世界では16店舗目。売り場面積は2フロア約4300平方メートルにおよび西日本最大規模となる。
梅田全体の経済環境の変化に対応
うめきたエリアにグローバル旗艦店を出店する理由について、グループ執行役員の清智彦氏は「梅田ではうめきた地区を中心に再開発が進んでおり、ビジネス拠点として注目を集めるほか、国際的な交流拠点となることが期待されている。進化する大阪梅田の魅力を世界に発信し、梅田の街を盛り上げていきたい。そのランドマークをめざす」と語った。
「ユニクロ」は約20年前、大阪キタ初の大型店としてヨドバシ梅田店をオープン。2019年にリンクスウメダに移転増床した後、コロナ禍を乗り越えて店舗の大型化に進めてきた。同じ梅田の茶屋町で営業してきた大阪店は今回閉店し、新店に集約して売り場を大幅に拡張することでグローバル旗艦店としての機能を発揮する。
「梅田全体の経済環境の変化に対応し、地域とともに発展するチャンスがある。うめきたは情報発信拠点となるグローバル旗艦店の地として最適だと判断した」(清氏)と説明した。地域との共創は、今回も「UT me!」の売り場で実現。大阪を代表する企業や梅田の人気店舗計7社・店舗とコラボレーションした。
店舗は2フロア構成で、1階にウィメンズのフルラインナップとグループブランドの「プラステ」「コントワー・デ・コトニエ」「プリンセス タム・タム」をショップインショップで導入した。「ユニクロ フラワー」も併設する。2階はメンズを中心に、キッズ・ベビーコーナーを広く設けた。店内を東西に貫く約90mの幅広い通路には、ルーバー照明やサインボードを多用し、顧客が自然に回遊できるようわかりやすい設計とした。ファサードには、全長70メートルの巨大LEDビジョンを設置。店舗スタッフが登場するメディア「ユニクロ ライブ ステーション」による映像と連動し、商品紹介や地域イベント情報を配信する。
同店では梅田の8つの街区をテーマにした「ディスカバー梅田マップ」を配布する。うめきた、茶屋町、中崎町、お初天神、北新地などエリアごとの街の個性をスタイリングで再現する売り場づくりを行なっているのも新たな試みだ。例えば、うめきたは芝生をイメージしたスポーティな装い、茶屋町は若者向け、北新地はシックなカラーリングで構成するなど梅田の街の多層性をファッションで可視化する。ディスプレイはシーズンごとに更新。訪れるたびに、街と連動した新たなテーマが登場する。
綾瀬はるかが登場
1階の「UT me!」コーナーでは、JR西日本、ダイキン工業、阪急電鉄、FM802など大阪を代表する7社とコラボレーションした限定デザインのTシャツやトートバッグを制作できる。来店者がiPadでスタンプや文字を自由に組み合わせ、その場でプリントできる仕組みだ。さらに、ユニクロの商品のリペアとリメイクを行う「リ ユニクロ スタジオ」も登場。JR西日本が発行する「ICOCA」のマスコットキャラクター「カモノハシのイコちゃん」やダイキンの「大ぴちょんくん」、阪急電鉄の車両のデザインを刺繍できる。
2階には、オンライン購入商品の受け取りロッカーを多数設置し、リアル店舗での体験とデジタル購買をシームレスにつなぐ。また、スーツの袖丈と着丈を調整できるカスタムオーダーサービスも新設。「感動ジャケット」は最短1日で受け取り可能だ。
記者説明会では特別ゲストとしてテレビCMに出演する綾瀬はるかさんと松下洸平さんが登場し、スペシャルトークショーも行われた。両人は「ユニクロ ウメダ」とオンラインストアで限定販売する「欧州特別コレクション」を着用。スフレヤーンのフルジップカーディガンをはおった綾瀬さんは「チクチクしなくて肌触りが良く、ファスナー付きで襟の形も自在に楽しめる」とコメント。松下さんはプロックテックコートについて「スポーティだけどカジュアルにも合わせやすく、これからの季節に大活躍しそう」と語った。