ファッション
連載 ビジネスリポート

渋谷パルコが大型改装中も勢い衰えず  国境を超えて“選ばれる館”をつくる【ビジネスリポート2025年上半期】

有料会員限定記事

2025年2月期の売上高が前期比22.5%増の439億円と絶好調な渋谷パルコは、リニューアルオープン5周年を迎え、大規模リニューアルが進行中だ。「ミュウミュウ(MIU MIU)」や「タンバリンズ(TAMBURINS)」など人気の海外ブランドを次々と誘致し、渋谷の街との一体感を意識した独自の世界観づくりに取り組む。同店の平松有吾店長に目指す像と好調ショップを聞いた。(この記事は「WWDJAPAN」2025年8月25日号特別付録「ビジネスリポート2025年上半期」からの抜粋です)

WWD:2025年上半期の商況は?

平松有吾渋谷パルコ店長(以下、平松):館内約4割の店舗を順次リニューアル中で、クローズしている売り場が多いにもかかわらず、売上高は前年同期比1%増と堅調。免税と海外カード使用を合わせた想定インバウンド売上高比率は43%に達し、前年4〜6月期の40%前後から微増となった。訪日客の構成に変化が見られ、中国、韓国、台湾からの来館者が減少する一方で、欧米や東南アジア、中東からの来館者が増加。それに伴い人気のショップにも変化が出ている。デザイン性の高いコンテンポラリーブランドが強みの館として、国内外のファッション感度の高い層を引きつけており、その特性が好調な商況を後押ししている。

WWD:好調なショップは?

平松:ポップマート(POP MART)と「虎へび珈琲」は3倍以上に売り上げが急伸した。「アンリアレイジ(ANREALAGE)」は売り上げの約半数をインバウンドが占め、特にファッション感度の高い層から支持を集める。ほかにも2ケタ、もしくは2ケタ近く伸びているのは、「コム デ ギャルソン ガール(COMME DES GARCONS GIRL)」「ヒューマンメイド(HUMAN MADE)」「イッセイ ミヤケ(ISSEY MIYAKE)」「VCM」「トーガ(TOGA)」「ネストローブ コンフェクト(NEST ROBE/CONFECT)」「ステュディオス(STUDIOUS)」「イエンタウンマーケット(YEN TOWN MARKET)」「ストーンアイランド(STONE ISLAND)」。さらに「ノルディスク キャンプ サプライ(NORDISK CAMP SUPPLY)」や「ティンバーランド(TIMBERLAND)」といったアウトドア系も人気だ。

この続きを読むには…
残り1143⽂字, 画像5枚
この記事は、有料会員限定記事です。
紙版を定期購読中の方も閲覧することができます。
定期購読についてはこちらからご確認ください。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

Is AI GOOD?AIがもたらす「ゲームチェンジ」

「WWDJAPAN」12月1日号は、ファッション&ビューティ業界でいよいよ本格化する“AIゲームチェンジ“を総力特集しました。11月19日のグーグル「ジェミニ3.0」発表を契機に、生成AIは「便利なツール」から「産業の前提インフラ」へ変貌しつつあります。ファッション&ビューティ業界で浸透する生成AI及びAIの活用法とゲームチェンジに向けた取り組みを紹介しています。

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。