ファッション
連載 エディターズレター:FROM OUR INDUSTRY 第206回

ジョルジオ・アルマーニの魅力は、帝王になっても失わなかった「人間らしさ」

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「モードの帝王」こと、ジョルジオ・アルマーニ(Giorgio Armani)さんが亡くなりました。91歳でした。

アルマーニさんの来日時に私は海外にいたりと、ついぞ直接取材する経験には恵まれませんでしたが、一度だけご挨拶したことがあります。ミラノ・ファッション・ウイークの取材時、朝街を歩いていると、アルマーニさんがSPに警護されながらジョギングしてきたのです。今から10年ほど前、朝8時過ぎくらいだったでしょうか?ミラノの本社近くで遭遇した私は、猛然と駆け寄り(今思えば、よくSPに捕まらなかったと思いますw)、一方的に「WWDJAPANで働いています。いつも取材させていただいています」と話しかけ、手を差し出しました。私の英語がどれくらい伝わったのかは、わかりません。多分、わかったようで、わかっていらっしゃらなかったのでは?と思います。が、アルマーニさんは握手をしてくださいました。一大帝国のトップが、朝フツーに街をジョギングしていたことを含め、実に人間らしい方だったと記憶しています。

人間らしさ。私が、アルマーニさんに抱いている印象です。上の記事にある通り、その名をいち早くライフスタイルの領域まで轟かせた「アルマーニ(ARMANI)」ブランドは、レストランやカフェ、チョコレートなど飲食の分野にもいち早く進出しましたが、本人は極めてシンプルなイタリア料理を好んでいたと言います。新鮮なトマトソースのパスタなどをササッと食べて、いち早く仕事に戻る方だったそうです。

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