ファッション
連載 エディターズレター:FROM OUR INDUSTRY 第202回

歴史は大局的には繰り返すが、プレイヤーと中身は進化する

有料会員限定記事

こちらの記事に掲載した履歴書にも記載しましたが、歴史の本を読むのが好きです。ミラノやパリのファッション・ウイークに赴くようになって気付くのは、国民気質や美意識は、歴史が育んでいるということ。高校時代まで理系だった私は日本史しか専攻していなかったので、改めて世界史、そして中国史などの本を読んでいます。

歴史の本を読むと、同じような状況下では同じようなことが起こりがちですが、プレイヤーは変わっています。この事実は、ファッションやビューティ業界でも当てはまるのではないでしょうか?

例えば今、ラグジュアリーブランドは過渡期を迎えています。直近で言えば、2008年のリーマン・ショックを彷彿とさせるような状況です。あの時、ファッション業界では「3.1 フィリップ リム(3.1 PHILLIP LIM)」や「デレク ラム(DEREK LAM)」「タクーン(THAKOON)」「アレキサンダー ワン(ALEXANDERWANG)」などの中国系もしくはアジア系アメリカンブランドが台頭し、我々はそれをコンテンポラリー・ブランドと称しました。アジア系、特に中国系デザイナーのクリエイティビティーに注目が集まったのは、当時の時代感を象徴しています。

この続きを読むには…
残り1184⽂字, 画像1枚
この記事は、有料会員限定記事です。
紙版を定期購読中の方も閲覧することができます。
定期購読についてはこちらからご確認ください。

3.1 PHILLIP LIM x ファッションの記事

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

Timeless, Yet New 変わらない吉田、世界を変える【WWDBEAUTY付録:今こそ立ち上がれ、日本化粧品】

「WWDJAPAN」12月22日&29日合併号は、創業90周年を迎えた吉田カバン総力特集です。「ポーター(PORTER)」「ラゲッジレーベル(LUGGAGE LABEL)」「POTR」の3ブランドを擁し、日本を代表するカバンメーカー・吉田のモノ作りに迫ります。日本が誇る伝統技術を持つカバン職人たちと深い関係を築きながら、最先端の技術・素材を使い名だたるデザイナーズブランドとコラボレーションする相反…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。