ファッション
特集 メンズ・コレクション26年春夏

【スナップ】“リック信者”が紡ぐ黒の連帯感 会場外はファッションの枠を超え聖域へと化す

リック・オウエンス(RICK OWENS)」は2026年春夏コレクションを、現地時間6月26日にパリで発表した。開始前から会場周辺には多数のリック信者が集まり、ブランド特有の世界観に呼応するようなブラック主体のスタイリングが目立った。レザーにニット、彫刻的なドレープを生み出すクレープ、軽やかな春夏向けのウールと、素材やシルエットに変化を持たせることで、どこまでもストイックかつアーティスティックに着こなすのが、リックの系譜を体現するスタイルだ。今季は男女問わず、素肌を透かすシアー素材のブラックアイテムが多く取り入れられ、センシュアルな雰囲気を添えていた。

ショーでは、水盤の上に設けられた高い足場に逆さ吊りになったり、水中に歩いたりと、今季もスペクタクルな演出を展開。それを一目見ようと、肩車で視界を確保する者、バス停の天井によじ登る者まで現れた。他会場で見られるようなセレブリティへの黄色い声援とは一線を画す、儀式めいた熱狂が会場周辺を包み込んだ。彼らは、「リック・オウエンス」が単なるファッションブランドにとどまらず、生き様や信念、共同体としての連帯感が聖域を生み出す、稀有な存在であることを改めて証明していた。

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