複数のカットやシーンを組み合わせる映画の編集技術、モンタージュの生みの親とも言える映画監督セルゲイ・エイゼンシュテイン(Sergei Mikhailovich Eisenstein)は、その確立に際して漢字に強い影響を受けたと言われています。
例えば彼は、無表情の男性を捉えたシーンの前に、食べ物や少女の遺体などのカットをインサートしました。食べ物の後に映る男性は空腹そうに見え、少女の遺体の後に登場した男性は悲しそうに見えたと言います。実際は、同じ映像にも関わらずです。そんな映像の組み合わせに影響を与えたのが、漢字。例えば口に犬を組み合わせれば「吠える」。口に鳥を合わせれば「鳴く」。同じ「口」という感じが、組み合わさると違う意味を持つようになる。まさにモンタージュなわけですね。
ファッションやビューティの世界にも、モンタージュ的発想は存在している気がします。例えば「ユニクロ(UNIQLO)」はどうでしょう?みなさん、そこそこの「ユニクロ」に行けば、夏でもヒートテック、冬でもエアリズムが置いてあるのに気づいたことはありませんか?で、「なんで?」って思ったことはありませんか?例えばオーストラリアやニュージーランドに行く人には便利だと思いますが、それだけだったらECで良いですよね?おそらく賢い消費者は、意外なシーンでヒートテックやエアリズムを着用しているのでしょう。
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