ファッション
連載 エディターズレター:IN FASHION 第37回

パリコレで見えてきたキーワード「日常」 そして「マメ クロゴウチ」は古唐津を世界へ

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2024-25年秋冬パリ・ファッションウィークを取材中です。こちらのレターをメール配信した3月5日(火)は最終日で、「シャネル(CHANEL)」「ミュウミュウ(MIU MIU)」「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」が控えています。「これだけ見ておけばパリコレがわかる」、日記形式でのリポートを連日あげているのでぜひチェックしてください。
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トレンドは人の気持ち

その日記でも意識をしているのが、トレンドを探す目です。この「トレンド」という言葉、最近はネガティブに捉えられがちです。確かに、表層だけを真似してコピペする行為は大量生産・消費の根源でありファッションビジネスにおけるネガティブ因子です。しかし見方を変えて、ファッションデザイナーたちが発信するメッセージを受け取り解釈し、共通項を探して言葉にする、という意味での「トレンド」は価値が大いにあります。「トレンド」は人の気持ちだからです。

優れたファッションデザイナーはもれなく敏感なアンテナを持っており、人の気持ち、社会の声なき声をキャッチすることに長けています。それを勝手な解釈で読者をミスリードしないよう、「ロエベ(LOEWE)」「サカイ(SACAI)」「バレンシアガ(BALENCIAGA)」「アンダーカバー(UNDERCOVER)」といった特にトレンドをリードするブランドはショー後のバックステージで短くともデザイナー自身の声を聞くようにしています。この記事に見る、「マメ クロゴウチ(MAME KUROGOUCHI)」のデザイナー、黒河内さんの言葉も深いです。

「マメ クロゴウチ」に見る古唐津の文化

「マメ クロゴウチ」の今季は、佐賀県で16世紀後半に開花したという「古唐津」が着想源です。私の父の故郷が唐津のため、ショー会場に展示された器の素朴な色彩や質感に触れ、自分の中のDNAがざわついたのですが、同時にそこにルーツを持ちながらも「古唐津」について全然理解していなかったことを黒河内さんの言葉を通じて知りました。生活の中での器、そこと向き合う職人の姿勢が「マメ クロゴウチ」の生地作りには反映されています。その一つが「すり潰した餅米」を使った技法です。サステナビリティにも通じるそのアプローチの詳細は上記の記事でご確認ください。薮野淳WWDJAPAN欧州通信員の丁寧な解説を通じて現地で見たかのような深い情報を得ることができます。

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