ファッション
連載 エディターズレター:IN FASHION 第58回

ファッションショーというコミュニケーション

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先日、中部ファッション専門学校の祭典“CFC ファッション コンテスト”で審査員を担当しました。名古屋の専門学校に伺ったのは初めてだったのですが、全体的に個性的が強く、私が伝えたいことはこうだという主張がはっきりしたモノ作りが多く、とても見応えがありました。あとは、皆さんの作る服がまあ大きいこと大きいこと。そんなデカ盛り服の中にも、楽しいアイデアと、安定した技術を感じさせる作品が賞を獲得していた印象です。

全作品を通して多かったのが、“パンク”と“カワイイ”の表現でした。ファッションデザインは、社会とのコミュニケーションでもあります。現在の不安定な社会と学生なりに向き合い、闘争心を分かりやすく示す前者と、少しでも気持ちをハッピーにしたい後者に分かれているのでしょうか。一見すると自由なようで、今の社会や、ファッション界に対して窮屈さを感じるがゆえの“パンク”と“カワイイ”でもあるため、学生たちが目指すファッション業界の先輩として考える部分もありました。「WWDJAPAN」賞には“にっと×100!!!”という、ニットが好きすぎてたまらない気持ちが溢れ出ていた学生の作品を選びました。学生に会わずとも人間像が何となく浮かぶほどの世界観で、カラーのセンスと、見せ方へのこだわりが抜きん出ていました。

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