ファッション
連載 エディターズレター:FROM OUR INDUSTRY 第179回

「パリコレ問題」で改めて思い知った「言葉の面白さ」

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言葉を生業とする人間として、上の記事の取材は別の角度から「言葉の面白さ」を感じるものでした。「朝日新聞」が提起し、「WWDJAPAN」も問題があるからこそ啓蒙の必要性を感じている「パリコレ問題」について、弁護士に見解を伺った記事です。

改めて「パリコレ問題」とは何か?を、上の記事はもちろん、私のパーソナルな思いも含めてお話させてください。これは、いわゆる「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」や「シャネル(CHANEL)」が参加するパリ・ファッション・ウイーク(以下、PFW)の枠組みではなく、PFWの期間中にパリで発表したコレクションを「パリコレ」と呼ぶ是非を考えるものです。パリで発表したコレクションなので「パリコレ」なワケですが、「パリコレ=PFW」と捉えている人は、これを「パリコレ」と呼称・訴求することに違和感を覚えるでしょう。私が「問題だなぁ」と思うのは、期間中にパリで発表するだけなのに「『パリコレ』に出ませんか?」と誘うブローカーや、こうしたイベントに際してたびたび行われている「パリコレに出ます!応援してください」的なクラウドファンディング、最近では“パリコレモデル・オーディション”と称したコンテストに伴いウォーキングレッスン料を徴取するなどのビジネスで、こうなると「詐欺に近いのでは?」と思うのです。ゆえに「朝日新聞」はこの問題を、“パリ・コレ詐欺”と強い言葉で啓蒙しています。

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