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連載 エディターズレター:FROM OUR INDUSTRY 第88回

コレって、ステマ?判断は難しい

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こちらのマンガにある通り、ファッションの世界における展示会、ビューティの世界における新製品発表会で来場者が撮影した写真の投稿は、「ステマ」と判断される可能性があります。

衝撃!であります。ただ「招待制のイベントに招かれる」こと自体がすでに「特別な状況」ゆえ、「事業者(展示会や発表会の主催者)が第三者の投稿内容を決定できる程度の関係性がある」と判断されるケースもあると言われれば、「確かに、そうかもしれない……」とも思います。解説しましょう。「事業者が第三者の投稿内容を決定できる程度の関係性がある」と「ステマ」と判断されてしまうということは、「事業者が第三者の投稿内容を決定できる程度の関係性がない」のであれば(この点に関しては)OKなわけです。ごくごく簡単にいえば「事業者に忖度せず、投稿するか・投稿しないかは、投稿者が自由に決められる」環境下にあれば良いワケですが、「招待制のイベントに招く」とか「招待制のイベントに招かれる」は、その時点でつまり「事業者への忖度」が働きかねない構造です。ここで投稿者が「呼ばれたからには、投稿しないとマズいかなぁ」とか、「次も呼んでもらうには、投稿しておこうか」なんて「忖度」すると、それはつまり「事業者が第三者の投稿内容を決定できる程度の関係性」と判断されて、アウト!になるわけです。難しいですね。

最近デキるビューティPRが関係している新製品発表会では、「投稿の際は、発表会に招かれたことも記載してください」と案内していただく機会が増えました。「#pr」(そもそも「#pr」はグレーという見解もあります)や「#ad」の広告表記同様、「発表会に招かれた」ことの記載は「特別な状況」の明示と言えるので、ステマ回避の手段として有効です。今後は、各社が同じような対応をとるのかもしれません。となると私個人の投稿も、「WWDJAPAN」としての投稿も、冒頭では必ず「●●●の展示会にお呼びいただきました!」とか「お招きいただいた▲▲▲の新製品発表会の注目は〜」なんて書き出して始まるのかな?そんな風に考えています。

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