ファッション

刺しゅうメーカーがヴァレンティノを提訴 デザインの著作権侵害や縫製技術の漏洩などで

 ニューヨークを拠点とする刺しゅう・衣料品メーカー、ムリナリーニ(MRINALINI INC.)は3月25日、ヴァレンティノ(VALENTINO S.p.A.)と米国法人ヴァレンティノU.S.Aに対して、著作権侵害や営業秘密の不正取得、不正競争法違反などを理由に損害賠償などを求めてニューヨーク州連邦裁判所に提訴した。

 ムリナリーニはヴァレンティノと15年以上の取引実績を有する企業だ。ムリナリーニは、「ムリナリーニのオリジナルデザインをヴァレンティノが自社のデザインと称して使用・販売しているケースが協業当初から現在まで、何度も発生している」「ヴァレンティノはムリナリーニが製作したドレスや衣服についても『ヴァレンティノ』のデザインであるかのようにランウエイで披露している」と主張する。また、ムリナリーニが独自に考案した“インタルシア(Intarsia)”と呼ばれる縫製手法をヴァレンティノが他の縫製会社に漏洩したと主張する。“インタルシア”は、複数の生地を縫い合わせて豊かな質感を生み出す縫製技術で、手縫いやミシン縫いなどの工程が含まれるという。「ソーシング・ジャーナル(SOURCING JOURANAL)」からヴァレンティノへの質問に対する回答は得られなかった。また、答弁書の提出も確認できていない。

 ムリナリーニは遅くとも2013年時点で“インタルシア”のコンセプトをヴァレンティノに提案し、その直後にムリナリーニはヴァレンティノと製造契約を締結。それ以来、ヴァレンティノは数多くのアイテムにこの技法を取り入れるようになったという。また、ムリナリーニのオリジナルデザインや独自の技術をヴァレンティノが使用する場合は、対価を支払うことで合意していた。しかし、ヴァレンティノはムリナリーニの競合他社を含む他のサプライヤーと技術を共有し、ムリナリーニより安価で請け負うサプライヤーに委託しようとしたり、競合他社に“インタルシア”の技術の訓練を受けた職人を雇うよう誘導したりしたと主張する。

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