ファッション

アダストリア傘下の「カレンソロジー」「カオス」が好調 手薄な高感度マーケットを開拓

 アダストリアの子会社、エレメントルールが運営するウィメンズ向けセレクトショップ業態「カレンソロジー(CURENSOLOGY)」は3月3日に、ニュウマン横浜5階に新店をオープンした。これで全国で5店となった。同業態の2021年2月〜22年1月の既存店売上高(EC含む)は前年同期比44%増、ルミネ新宿ルミネ1の店舗に限れば同67%増といい、同じくエレメントルールが運営するセレクトショップ「カオス(CHAOS)」と共に、小規模ながらアダストリアグループの中で業績好調なブランドの代表格となっている。

 アダストリアといえば「グローバルワーク(GLOBAL WORK)」「ローリーズファーム(LOWRYS FARM)」など、郊外SC向けのカジュアルブランドが主力。手薄となっていた高感度・高単価マーケットの開拓のために、17年3月に100%子会社としてエレメントルールを立ち上げたという経緯がある。社長として迎えたのは、元ベイクルーズ取締役の小松﨑睦氏だ。「カオス」(客単価6〜7万円前後)、「カレンソロジー」(同3〜4万円前後)の1号店はそれぞれ18年3月に出店。現在、「カオス」は東京・表参道の路面店や東京・丸の内の丸ビルなど全国に6店があり、ニュウマン横浜3階にも出店している。

 「カレンソロジー」のニュウマン横浜の新店は、バックヤードを含む店舗面積約99平方メートル。オリジナル商品をメインに、一部買い付けのウエアや雑貨をそろえる。オープン時はビンテージの「エルメス(HERMES)」「セリーヌ(CELINE)」などのバッグも豊富にそろえてSNSで発信したところ、平日のオープン日から多くの来店があった。

 店舗数が少ないため「EC化率は現在50%を超える」(坂本貴之カレンソロジー営業部長)といい、ライブコマースなどへの反応もいいという。ニュウマン横浜の「カレンソロジー」がある区画は以前はユナイテッドアローズの「イウエン マトフ(AEWEN MATOPH)」があった場所。コロナ禍の影響もあってテナントの入れ替えが進む中、デベロッパーからの出店要請は多いというが、「大規模に出店する考えは現時点ではない。3年後までに3〜4店プラスというイメージ」と坂本部長。

 なお、エレメントルールの中でも事業の選択と集中を行っている。20年秋冬にスタートした20〜30代向けウィメンズブランド「エジック(EZICK)」は、ルミネ新宿など実店舗2店とアダストリア自社ECモール「ドットエスティ(.ST)」を含むECモール3社での取り扱いを2月1日で終了。今後はアダストリアグループでEC専業ブランドを手掛けるBUZZWITに移管し、「ゾゾタウン(ZOZOTOWN)」「エルショップ(ELLE SHOP)」で販売するという。

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