ファッション

セレクトリサイクルショップのパスザバトン表参道店が11年の歴史に幕 閉店セールを開催

 セレクトリサイクルショップのパスザバトン(PASS THE BATON以下、PTB)表参道店が6月30日に閉店する。PTBは“ニューリサイクル”をコンセプトに。出品者からの思い出の品を大切に使ってくれる人に購入してもらう(バトンタッチする)ショップとしてスタート。出品者の顔写真とプロフィール、品物にまつわるストーリーを添えたり、葉書などを通して出品者と購入者の思いをつなぐ活動を行なってきた。表参道店は2010年に2号店として東京・表参道ヒルズに登場。和洋問わず、ビンテージファッションやアクセサリー、骨董品、テーブルウエア、PTBのオリジナル商品などを販売してきた。

 閉店の背景について、箕浦俊太スマイルズPTB事業部長は、「新型コロナウイルスの影響もあるが、それよりも、世の中が出店した11年前とあまり変わっていないという問題意識の方が大きい。人々の生活にリサイクルという営みは根付きつつあるが、いまだにモノが過剰に増え続けている」とコメント。PTBでは、企業が抱えるB品やデッドストックなど販売していたが、店舗のスペースの関係上、メーカーからのアプローチに応えることができなかったこともあるようだ。一方で、メーカー側から、端切れがなくなりオリジナル商品を作れなくなったということもあったという。「“もったいない”を起点に困りごとの解消を掲げているのに、自分たちの都合でメーカーに向き合いきれないことにもどかしさを感じていた」と箕浦事業部長。表参道店の閉店は、世の中の問題に向き合うために、自分たちが変わろうという思いからの決断のようだ。同事業部長は、「PTB丸の内店と京都店の運営は継続するが、“日本の倉庫を空っぽにしよう”というスローガンを掲げて始めた企業のデッドストックやB品を販売する『PTB マーケット』の活動を通して、行き場を失った商品とその背景に光を当て、新しいビジネスにしていきたい」と語った。

 PTB表参道店では6月30日まで、閉店セールを開催中だ。ファッションアイテムや器、アンティークのオブジェ、そして什器を特別価格で販売。6月1日からはPTBオンラインショップでも一部商品を同時販売する。

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