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「アナタには、いくらの値打ちがありますか?」 エディターズレター(2020年10月26日配信分)

※この記事は2020年10月26日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editor's Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから

「アナタには、いくらの値打ちがありますか?」

 最近、こんなことを考えるようになりました。「人前でお話するなら、一体いくらが適正価格なんだろう?」「このお手紙(メルマガ)には、いくらの価値があるんだろう?」、そんなコトです。

 「金の亡者」だとは思わないでください(笑)。大事なのは、自分の価値を(ある程度)市場価格として認識し、今取り組んでいる仕事が「その価値に見合う結果を生み出しそうか?」「適正価格と言えるのか?」「もし適正価格より『低い』と思うのだったら、それでも引き受けた理由は何か?逆に『高い』と思うのなら、なぜ想定以上の報酬を受け取るに至ったのか?」などを考えること。私のようなサラリーマンでも、それが、メチャクチャ大事だと思うようになったのです。

 フリーの方からすれば、「何を今さら」ですよね(笑)。ファッション&ビューティ業界以外に身を置く方は、「え、そういうコト、考えてないんですか?」ってビックリするかもしれません。そのくらい、特にファッション業界は、「自分の価値」を金額として捉えるのが苦手みたい。いや、苦手というより「悪いこと」と捉えている気配さえ漂います。

 そう思うようになったのは、最近の2つの出来事からです。まず1つは、「希望するギャラを伝えるのが、とっても苦手」と話すフリーデザイナーの方に対して、トーチリレーの神保“隊長”が「ファッション業界は『経営』が苦手。自分の値付けさえしないのは、経営者として判断していないのと同じ」と諭してくれたこと。そして、もう1つは社外の方から、「御社は、カナメくんの講演の価値を低く見積もりすぎなのでは?」とサラリと言われてしまったことがきっかけでした。諭されたのは、フリーのデザイナーの方だったり、社内の別の部署だったりしますが、自分でも「ドキッ」とする言葉です。ホント、そうですねぇ。ファッション業界はこういうコトを言うこと自体苦手だし、「『何、アイツ』って思われてしまいそう」と不安に感じがちですが、我ながら「社会」というフィルターを通してファッションやビューティを見つめ、考え、語ることに対しては、なかなかに秀でているという自負を持っています。だとしたら、そこに価値を見出してくれる方々に対しては(最終的にこれまでより高額な対価をいただかないとしても)、その自負を正々堂々発信すべきだと反省しました。

 反省したのは神保“隊長”が続けた通り、「見合う対価をもらわないと、続く人が不幸になる」からです。ホント、そうですね。「私の金儲け」ではなく、「業界のサステナブルな未来に向けて」の視点に立てば、「自分の価値を金額で捉えること」「それに基づく提示と乖離があるなら交渉すること」も頑張らなくっちゃ、そう思いました。と同時に、カメラマンやライターさんらの料金体系をもう一度考えなくては、と思っています。

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