ファッション

パリコレで日系モデルが活躍 注目は六本木のスタバでスカウトされた21歳の新星

 2021年春夏のファッション・ウイークでは、前シーズンに紹介した日系ブラジル人のマリーエル・ウチダ(Maryel Uchida)さんがさらなる活躍を見せてくれました。「ディオール(DIOR)」「クロエ(CHLOE)」「パコ ラバンヌ(PACO RABANNE)」「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」などのランウエイに登場したほか、「ディオール」2020-21年秋冬と21年リゾートコレクションの広告に起用されるという躍進ぶり。マリーエルさんは前シーズンとの違いを「にぎやかさに欠けていました。バックステージではみんながマスクを着けてソーシャル・ディスタンスを保つなど異様な光景だったけれど、その分お互いをケアし合う精神が感じられました」と教えてくれました。

 日本とフランスのハーフである美佳さんも各ブランドのショーに相変わらず引っ張りだこでした。パリだけでなくミラノでも「ヴェルサーチェ(VERSACE)」「ポーツ1961(PORTS1961)」「サルヴァトーレ フェラガモ(SALVATORE FERRAGAMO)」で堂々としたウオーキングを披露し、存在感を放っていました。

「バーバリー」に抜擢された新星

 そして今シーズンデビューした新たな注目株を発見!1999年生まれで神奈川県出身の樋口可弥子さんです。今季はリアルとデジタルを含めて7ブランドに起用されました。ロンドンの「バーバリー(BURBERRY)」のショーで無名の彼女がオープニングを飾ったことで、多くのブランドから注目を浴びました。結果、他の都市のキャスティングにも呼ばれてミラノで「マックスマーラ(MAX MARA)」「トッズ(TOD’S)」「ヴェルサーチェ」、パリで「ディオール」「アクネ ストゥディオズ(ACNE STUDIOS)」「ミュウミュウ(MIU MIU)」に登場。「モデルズ ドット コム(Models.com)」にて、最も多くのショーを歩いた新人モデル6人の中で唯一のアジア系モデルとして紹介されています。

 モデルとしてのキャリアを本格的にスタートさせたのは「3年前に六本木のスターバックスでスカウトされたのがきっかけ」と教えてくれました。初めてのパリコレは驚きの連続だったそうで、「『ディオール』の集合時間は朝7時だったのですが、フィッティングは前日の深夜1時30分まで行われていました。でもその時点ではショーに起用されるかはまだ確定しておらず、ファッション・ウイークの仕事は色々なことが直前まで決まらないのだなと驚きました」と振り返ります。憧れのモデルはリトアニア出身で31歳のガードレ・ドゥカウスケート(Giedle Dukauskaite)で「ベーシックでありながら、独特な雰囲気を持っているモデルだと思います。モデルとして10年以上のキャリアがありながら、未だにメインストリームで活躍しているのがかっこよくて憧れています」。樋口さんは過去に過食症を患った経験があり、心身共に健康で仕事を続けていくことが今の目標とのこと。今後の展望については、「年齢や体型、人種など歴史と共に培われてきた美の固定概念がいい意味で壊され、“個の美しさ”が尊重されていくとよいなと心から思います。その流れの一端となれるように、モデルとして表現力を身につけていきたいです」と頼もしく答えてくれました。今後もショーだけでなく、雑誌や広告などでさまざまな表情を見せてくれそうな彼女に期待大です!

ELIE INOUE:パリ在住ジャーナリスト。大学卒業後、ニューヨークに渡りファッションジャーナリスト、コーディネーターとして経験を積む。2016年からパリに拠点を移し、各都市のコレクション取材やデザイナーのインタビュー、ファッションやライフスタイルの取材、執筆を手掛ける

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

2021年秋冬新色特集 目指すのは“自己肯定感”を育むメイク

「WWDJAPAN」7月26日号は「2021年秋冬の新色特集」です。従来のジェンダー規範にとらわれないトレンドはあったものの、ここ数シーズンはさらに自然体で、性別という区別を超えた「個性を生かした自分らしさ」を表現するビューティが支持を集めています。美容ジャーナリストの加藤智一さん監修のもと、より複雑化していく性属性や個性に対するブランドの取り組み、人気ブランドの「推しコスメ」を紹介します。

詳細/購入はこちら