ファッション

“サステナブルアレルギー”寸前のアナタに エディターズレターバックナンバー

※この記事は2019年12月16日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editors' Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから

“サステナブルアレルギー”寸前のアナタに

 
 以前このお手紙で、ファクスについての私見(「ペーパーレスなメールじゃダメなのか⁉︎」的な疑問です)をしたためましたところ、多くの反響をいただきました。合わせて「プレスリリースも、マジでQRコードが便利です」と書いてから展示会に行きますと、「良かった〜、今回からQRです!」とか「どうしよう、紙なんですが……」なんて気を使っていただいてしまい恐縮です(笑)。︎

 でもね、ファッションの展示会でもビューティの発表会でも「サステナブル」という言葉を聞かないことがない昨今、「環境に配慮してます」って言いながら豪華な装丁の紙のリリース(つまるところ、エンドユーザーの目には触れないもの)をドッサリ用意されているブランドを見ると、正直「ヘコ〜」ってなるんです。“おもてなし”は、「豪華」である必要はなく、「心地よく」あれば良いと思うのです。

 かく言う弊社も、来客の皆さまにはペットボトル入りのお茶や水をお出ししており、今年入社した若者は、「サステナブル特集に取り組む会社が、コレで良いのでしょうか?」という疑問を素直に呈します。たしかに、です。ちなみに彼女は、ファクス同様、会社に十数通も届く、同じブランドからの展示会やイベントの招待状も腑に落ちていないようで、それは僕もここ数年気になっています。

 とある企業が入居するビルを訪れると、1階から2階、3階から4階、6階から5階など、1フロアの移動にエスカレーターを使う方々が大勢いらっしゃって(エスカレーターが“各駅停車”になっているイライラも手伝い)、「どーにかならないの⁉︎」と思ってしまいました。聞くと、ビルのルールで階段が使えないそうなのですが、掛け合って、どうにかできないのかな?めんどくさそうだし、来訪者のイメージも良くないし、ビルの電気代も増えそうだし、誰も得してないと思うのですが……。全員がウィンウィンになれるなら、掛け合う価値アリだと思います。

 と、週明けの朝から小言ばかりで恐縮なお手紙になってしまいました。

 上述の通り私たちの媒体も「サステナブル」を叫んでいますが、「で結局、何からやったらいいの?」という声は減るどころか増える一方だし、その悲壮感が増している気がします。難しい用語がてんこ盛り、「このままだと」と提示される未来は総じて暗く、訴える人たちの語気は強め。分からないなりに頑張ろうとしたら、案外お金がかかることが分かって、周りの理解が得られなかった。だからまだ、動けていない。そんな中で正論を言われ続けると、なんだか怒られているような気がしてしまい(この問題については、次回のお手紙で考えたいと思います)、「もういいよ」とか「ツカレタヨ」的なムードも垣間見えます。“「サステナブル」アレルギー”発症寸前です。

 そんな人は是非、営業資料や社内移動、来客対応から始めましょう。それなら始められるし、続けられると思うのです。頑張りすぎるのは、「サステナブル」じゃないんです。だって「サステナブル(持続可能性)」って、文字通り「続ける」こと、ですから。

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