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けみおやKoki,が来場した「コーチ」やおもてなしが素敵すぎた「ガブリエラ ハースト」 NYコレつれづれ日記 VOL.4

 2020-21年秋冬ニューヨーク・コレクション5日目はあいにくの雨ですが、少し寒さが和らぎホッとしています。さて、5日目は来場者が豪華だった「コーチ(COACH)」や、おもてなしが毎回素敵な「ガブリエラ ハースト(GABRIELA HEARST)」などがコレクションをお披露目しました。

ケータリングとお土産が心にしみる
「ガブリエラ ハースト」

 ウルグアイ出身のガブリエラ・ハースト(Gabriela Hearst)が手掛ける「ガブリエラ ハースト(GABRIELA HEARST)」はエレガントで洗練されたデザインが人気のブランド。日本では「バーニーズ ニューヨーク(BARNEY’S NEW YORK)」などで取り扱いがありますが、バッグを含め、上質な素材使いやシルエットが大人の女性に人気のようです。そして同ブランドのショーの目玉の一つは、毎回ゲストに振舞われるケータリング!野菜たっぷり、いかにも体に良さそうな食事がテーブルの上に広げられ、皆お皿にとって食事しながらショーの開始を待ちます。この食事があるからか、「ガブリエラ ハースト」の会場にはショー開始時刻前に多くの人が集まり、ある意味ショーを時刻通りに始めるための良い作戦なのかもしれません……!そして今回はサステナビリティにフォーカスしており、リサイクルしたラグから作ったトレンチコートやバッグ、過去の作品を解体して作ったコートなどが登場。会場にはリサイクルした紙で作られた置物が設置してあったほか、お土産は余ったカシミヤで作ったアイマスクとオフィスの再生紙で作ったノートが配られました。時差ボケに苦しめられているNY班にとってはなんともうれしいお土産なのでした……。

ゲストが豪華すぎた「コーチ」 
デボラ・ハリーも

 「コーチ 1941(COACH 1941)」の会場ではロックバンドが70年代に活躍したブロンディー(Blondie)の曲を大音量で演奏。そんなロックンロールな雰囲気の中をモデルが歩きました。ブランドの代名詞でもあるレザーを中心に用い、今季はクリエイティブ・ディレクターのスチュアート・ヴィアヴァース(Stuart Vevers)が持つポップカルチャーへの愛を表現。見ているだけで気分が上がるようなポップなパステルカラーに染め上げた柔らかなレザーのスカートやコート、ジャケットをカラーブロッキングするかのように組み合わせて提案し、その色合いはポップアートを連想させます。バスキアのイラストを施したバッグやコートなども登場し、またバッグもキューブ型や三角形型などジオメトリックなシェープが印象的でしたが、アートが大きなインスピレーション源だったのかもしれませんね。後半はカラフルなストライプや幾何学模様のアイテムを重ねたプレイフルなルックが連続して登場しました。BGMはロックでしたが、全体的に洋服は明るく遊び心にあふれるものばかりです。そしてフィナーレを迎えると会場中央から急に大歓声が沸き起こり、なんとブロンディーのデボラ・ハリー(Deborah Harry)本人が登場!バンドと一緒に熱唱し、会場を大いに盛り上げました。そのほかにもフロントローには昨日「アディアム(ADEAM)」にも登場したテニスプレイヤーの大坂なおみやけみお、K-POPグループのAOAのキム・ソルヒョン(Kim Seolhyun)のほか、20年春夏の広告にも登場するKoki,やマイケル・B・ジョーダン(Michael B Jordan)らの姿がありました。

「ロダルテ」はドラキュラが
着想源のヘアメイク

 「コーチ」のショーが終わると急いで移動し、聖バルトロメオ教会に到着。今回は教会が会場ですが、何か意味があるのか?と思いながらバックステージに入ると真っ黒のリップをしたモデルがたくさんいました。リードアーティストのジェイソン・カリアドス(Jason Kaliardos)によると、1992年の映画「ドラキュラ」に出演したウィノナ・ライダー(Wynona Ryder)がインスピレーション源だという。なるほど、だから教会なのかと思いながらヘアをセットしている部屋に移動。するとそこには生の花を編み込んだヘッドピースを急ピッチで作るスタッフがいて、大変そうでした……!生花なので事前に用意ができず、その場で作るしかないのですね......(お疲れ様です!)。ネイルもドラキュラを意識してリップと同じ色のダークカラーに塗り、爪切りで先を尖らせていました。ほかのショーでも赤リップやダークなリップを見かけましたが、ここ最近ずっと続いていた目元にフォーカスしたメイクからシフトし、いよいよリップにフォーカスしたメイクトレンドが復活しそうです。

マイケル・コース本人による
プレゼンテーション

 「ロダルテ」のバックステージ取材を早めに切り上げ、ブライアントパークの目の前にある「マイケル・コース(MICHAEL KORS)」の本社オフィスへ。ショーは明日ですが、マイケルは毎回ショーの前日にプレスに向けてプレビュー(先行してお披露目)をしてくれるのです。他のデザイナーも現地のプレスには行っているみたいなのですが、私たちのようなインターナショナルプレスには、なかなかそういった機会がないのです。そんな中プレビューではマイケル本人が日本やイタリア、イギリスなどさまざまな国のエディターに直接、その時のコレクションのインスピレーション源だったり、こだわったシルエットや素材だったり、ショーの目玉だったりについて丁寧に説明してくれます。毎回思うのは、この話を聞いた後にショーを見ると、(聞いていない時と比べて)コレクションの理解度が全く違うということ。ショーの会場には(コレクションについて説明する)リリースが置いてあることもありますが、ないことも多く、想像でショーを解釈することも少なくありません。それも狙ってなのかもしれませんが、やはりデザイナーの思いを直接聞いてから見るショーは、考えることや想像がさらに膨らみます。そしてマイケルはテレビにも度々登場するような話上手な人なので、実はこのプレビューの話も結構面白く、コレクション期間中のちょっとした楽しみにもなっています。ショー前日にも関わらず笑いを交えてお話してくれる余裕ぶり、そして忙しいにも関わらず時間をとって直接私たちに説明してくれるマイケルにいつも脱帽してしまいます。ここでは残念ながらお写真は掲載できませんが、ショーのレポートは明日の日記で書くので楽しみにしていてください!