ファッション

ワールド社員向けセミナー第2弾に「エストネーション」ディレクターが登場 “心を動かす”服作りの源泉とは

「WWDJAPAN」は、ファッション&ビューティ企業やブランドを対象に、それぞれのニーズに応じて課題解決を目的としたカスタマイズセミナーを開催している。今回は、大手アパレル企業・ワールドの企画開発に携わる社員に向けた第2弾セミナー。ゲストスピーカーには「エストネーション(ESTNATION)」の飯島亜沙子ウィメンズディレクターを招いた。

昨年12月に実施した第1弾では、TSIのグループ会社・アルページュの野口麻衣子社長をゲストに呼んだ。婦人服ブランド「ナチュラルビューティベーシック(NATURAL BEAUTY BASIC)」を再建に導いた組織作りやチームメンバーとのコミュニケーションの取り方を学んだ。今回は、より魅力的な商品作りに必要な心構えに焦点を当てた。「エストネーション」は、ワールドの主要ブランドと同様、大人の女性をメインターゲットに、高揚感あるアイテムで顧客を魅了し続けている。飯島ディレクターは村上要「WWDJAPAN」編集長と本橋涼介「WWDJAPAN」ヘッドリポーターとの対談を通して、商品企画をブラッシュアップするためのポイントを解説した。

「エストネーション」はブランド理念に「ファッションで心を動かす」を掲げる。商品の企画担当者はもちろん、店頭スタッフから管理部門の社員まで理念を通底させ、そこに常に立ち返るからこそ、トレンドの移り変わりの早いファッション業界でも「エストネーション」らしさがブレないと、飯島ディレクターは語る。

「エストネーション」の商品力は、こうした強固な理念に支えられているが、社員たちとの認識のズレを回避するため言葉だけでなく、ビジュアルも用いながら、さまざまなフレームワークを設定している。中でも、ワールド社員の注目を集めたのは、「プロダクトアイコン」という考え。ジェーン・バーキンやグレース・ケリーらミューズを7人立て、彼女たちから受けるインスピレーションをブランドの指針としている。「価格にかかわらず、ブランドの考えに即したアイテムであれば、どんなモノであれ商品化を前向きに検討する」。そう語る飯島ディレクターの言葉は力強い。

トークセッションの後、参加者はグループに分かれ、「何を学べたか」「明日から生かせることは何か」を話し合った。「ヒットアイテムが生まれにくい今、商品の独自性が購入の決め手。フレームワークの設定はそんな“ブランドらしさ”の輪郭になる」「欠かせないキーワードは誰もが見られる位置に掲示したい」といった意見に、飯島ディレクターも深くうなずいていた。ワールド社員からは、「ディレクションのフレームワークを固めすぎてしまうと、商品デザインなどがマンネリ化してしまうのでは?」といった質問が上がったほか、生成AIの仕事での活用法にも議論が及んだ。

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