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小松マテーレは4期連続で増収増益、欧州&北米向けテキスタイル販売が好調 25年3月期

染色大手の小松マテーレの2025年3月期連結決算は、4期連続で売上高と営業利益が増加した。主力の欧州のラグジュアリーブランド向けのテキスタイル販売が好調だったほか、北米で急成長中のカナダ発のウィメンズSPAからの大型受注を獲得した。26年3月期も売上高・営業利益とも増加を見込むものの、トランプ関税の影響については「現時点では不明。25年3月期で好調だった北米向けに関しても差別化性が高く、通常であれば他の企業に乗り換えられるということは考えづらい」(中山大輔社長)として織り込んでいない。

売上高は前期比7.8%増の395億円、営業利益は同17.5%増の21億円、経常利益は同7.4%増の28億円、純利益は同59.2%増の29億円。純利益は、2020年に撤退した中国子会社の清算益を計上したこともあり、1993年3月期の28.5億円という過去最高を更新した。

部門別では売上高の7割超を占める衣料ファブリック部門の売上高が9.6%増の290億円。中でも絶好調だったのが欧州と北米向けに展開する高感度のファッションテキスタイルで、北米市場向けは約17億円の増収だった。カナダ発の急成長中のウイメンズSPAブランド「アリッツィア(ARITZIA)」向けの、同社独自の合繊加工「SY加工」のテキスタイル販売が絶好調だったと見られる。

26年3月期は売上高が前期比3.7%増の410億円、営業利益が同0.9%増の22億円、経常利益が同4.9%減の27億円、純利益が同28.4%減の21億円を計画する。純利益の大幅減は、前年に計上した中国子会社清算益の反動減。

26年3月期は設備投資を大幅に積み増し、前年(16億6000万円)の倍以上となる35億8000万円を計上する。生産効率の向上やサステナビリティ対応の強化のため、ボイラー新設や老朽化設備の更新を行う。

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