ファッション

高級腕時計ブランドがブロックチェーン技術で“デジタル鑑定書”

 コンパニー フィナンシエール リシュモン(COMPAGNIE FINANCIERE RICHEMONT)が擁する高級ウオッチブランド「ヴァシュロン・コンスタンタン(VACHERON CONSTANTIN)」は、ブロックチェーン技術を利用してビンテージウオッチの真贋などが分かるようにすると発表した。

 同ブランドは、「パテック フィリップ(PATEK PHILIPPE)」「オーデマ ピゲ(AUDEMARS PIGUET)」と並んで“3大時計ブランド”と称される世界最古(1755年創業)のウオッチブランドで、収集したビンテージモデルを「レコレクショヌール(Les Collectionneurs)」として鑑定書と共に展示・販売している。紙の鑑定書は偽造の恐れがあるが、ブロックチェーン上に記録された情報は変更や複製が不可能だ。こうしたブロックチェーン技術を活用して時計に個別の識別番号を付け、それが本物である証明書や価値などのデータを付帯させて、偽造不可能な“デジタル鑑定書”にするという。「ウオッチを購入したり、コレクションしたりする事業に大きな変革をもたらすだろう」と同ブランドは語った。

 LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)も、ブロックチェーン技術を活用したプラットフォームの「オーラ(AURA)」を5月16日に発表したばかりだ。これにより、原材料が調達された国や製造工程などの記録を消費者が追跡でき、製品が本物かどうかも確認できるという。まず傘下ブランドの「ルイ・ヴィトン」とパルファン・クリスチャン・ディオール(PARFUMS CHRISTIAN DIOR)で導入し、順次拡大していく。

 なお、ラグジュアリーブランドでは緒に就いたばかりのブロックチェーン技術だが、食品業界では原産国や加工、流通の過程を正確かつ迅速に追跡する方法としてすでに実用化されている。

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

原宿・新時代 ファッション&カルチャーをつなぐ人たち【WWDJAPAN BEAUTY付録:中価格帯コスメ攻略法】

「WWDJAPAN」4月22日号の特集は「原宿・新時代」です。ファッションの街・原宿が転換期を迎えています。訪日客が急回復し、裏通りまで人であふれるようになりました。新しい店舗も次々にオープンし、4月17日には神宮前交差点に大型商業施設「ハラカド」が開業しました。目まぐるしく更新され、世界への発信力を高める原宿。この街の担い手たちは、時代の変化をどう読み取り、何をしようとしているのか。この特集では…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。

メルマガ会員の登録が完了しました。