ゴールデン グース(GOLDEN GOOSE)は、カタールの政府系ファンド、カタール投資庁(QATAR INVESTMENT AUTHORITY)に株式の10%を売却するべく話し合いを進めているようだとイタリアの複数のメディアが報じた。本件について、ゴールデン グースからのコメントは得られなかった。
中東情勢を踏まえると意外な動き?
同社は1月、中国の投資会社HSGに過半数株式を、シンガポールの政府系投資会社テマセク(TEMASEK)と資産運用会社トゥルーライト・キャピタル(TRUE LIGHT CAPITAL)に少数株式を売却することを発表したばかり。金額は非公開だが、市場関係者は計25億ユーロ(約4575億円)程度と推測している。取引は2026年夏頃までに完了する予定で、既存の過半数株主である英投資会社ペルミラ(PERMIRA)と少数株主の米投資会社カーライル・グループ(CARLYLE GROUP)は、いずれも少数株主として残る。
仮にカタール投資庁への株式売却が実現した場合、主要な株主構成がまた変わることとなる。なお、現在の中東情勢を踏まえ、今回の報道は市場関係者らの間で驚きを持って受け止められているという。
ゴールデン グース、25年は増収減益
「ゴールデン グース」はラグジュアリースニーカーの先駆け的存在で、00年の創業。15年にベルギーの投資会社エルゴン・キャピタル・パートナーズ(ERGON CAPITAL PARTNERS)と伊投資持株会社ジニャーゴ・ホールディング(ZIGNAGO HOLDING)が、17年には米投資ファンドのカーライル・グループ(CARLYLE GROUP)が買収。20年に、ペルミラが12億8000万ユーロ(約2342億円)でカーライルから買収した。
ゴールデン グースの25年12月期決算は、売上高が前期比12.1%増の7億3390万ユーロ(約1343億円)、調整後EBITDA(利払い前・税引き前・減価償却前利益)は同9.2%増の2億4830万ユーロ(約454億円)、純利益は同23.1%減の4050万ユーロ(約74億円)だった。
地域別での売上高は、本拠地の欧州を含むEMEA(欧州・中東・アフリカ)が現地通貨ベースで同18%増、アジア太平洋地域は17%増、米州は9%増と全ての市場で増収となっている。