ユニクロは、2026年春に“エアリズムファーストブラ”をリニューアルした。目指したのは、成長期を迎える女の子の身体と心の変化に寄り添うこと。その開発背景や商品に込めた思いを伝える場として3月25日に「ファーストブラ リニューアル発表会」を開催した。商品のリニューアルポイントの説明のほか、同社が母親と子どもを対象に実施したアンケートの調査報告を見ながらの、グローバル商品本部キッズMD部の松崎里美部長と産婦人科医の高尾美穂医師によるトークセッションが行われた。
成長が早まっている現代の女の子に向けてサイズレンジを見直し
“エアリズムファーストブラ”は、ふくらみ始めたバストをやさしく支えるアイテムとして20年に発売した。今回は発売以来のリニューアルとなったわけだが、きっかけとなったのは「もっと大きなサイズがほしい」という客の声が増えてきたことにある。今の女の子の成長に合ったサイズ展開ができているのかを見直すため、23年11月から有明本部内の「服の基礎研究所」を中心に、社外の専門機関とも連携して、日本国内・海外あわせて約7000 人分の成長データを分析した。その内容を踏まえ、成長段階に寄り添ったサイズ展開を導き出した。
140・150・160(cm)という身長を基準としたサイズ表記はそのままだが、成長が早まっている現代の女の子に向けて、各サイズで対応できる大きさの幅を広げた。140は、リニューアル前はトップバストの寸法が65〜71cmだったのを65〜72cmに。150は71〜77cmだったのを72〜79cmに、160は76〜82cmだったのを78.5〜85.5cmに見直した。
ユニクロには、似たようなデザインに大人用の“ワイヤレスブラ/ウルトラリラックス”があり、“エアリズムファーストブラ”の160は“ワイヤレスブラ/ウルトラリラックス”のSとカバーするサイズは近い。ただ、成長期のバストはデリケートで変化しやすいため、それに合いやすいカップ形状などを追求しており、大人用ブラとはつくりも機能性も異なる。
他にも360度伸びる高密度ストレッチ素材を採用して、かぶりタイプでも楽々着脱できて様々な体型にフィットしやすくしたり、背中の生地を1枚仕立てにすることで、汗だまりを軽減したり、速乾性と通気性をアップしたりなどのリニューアルが施されている。
子どもの相談相手は「チャットGPTなどの生成AI」が21%
松崎部長と産婦人科医の高尾医師のトークセッションでは、ファーストブラに関するユニクロ独自調査アンケートが報告された。
その中で興味深かったのは、子どもが胸の変化を感じた際の相談相手についてのアンケートだ。
「あなたのお子様は、自分の胸の変化を感じた際にあなた(母親)に話してくれたり、相談してくれたりいると思いますか?」という母親への問いに対し、「相談してくれると思う」が40.7%、「やや相談してくれると思う」が39.3%となり、子どもにとって自分がいちばんの相談相手だと思う母親が8割を占めた。その一方で、子どもに「胸の変化について、誰かに相談したり、調べたりしたいと思いますか?そう思う場合は、誰に相談したり、何で調べたりしたいかおしえてください」という質問に、「お母さん」と答えたのは37%となった一方で、「チャットGPTなどの生成AI」が21%にものぼり、「友達」14%、「学校の先生」5%を大きく上回った。この結果について、高尾医師は「生成AIは『心配させない・評価されない・途中でやめられる』など、子どもにとって安全な距離感の相談先になり得る。大切なのはAIを否定することではなく、『誰にも言いづらい背景』を大人が理解すること」と解説した。
また、「胸の変化について、あなたの気持ちに近いものをすべて教えてください」という子どもへの問いには、「体操服やTシャツを着たときに、胸の形が出るのが気になる」が28%、「友達と比べて目立ちたくない」が22%、「胸のふくらみが服の上から目立ちそうで気になる」22%と、からだの変化に揺れ動く思春期ならではの心情が浮き彫りになった。
母親への「お子様の胸の変化について、あなたの気持ちに近いものをすべてお答えください」という問いに対しても、子どもの成長を喜びつつも「周囲の視線や悪い目にさらされないように守りたい」が28.3%となった。高尾医師も「この時期のファーストブラやブラトップは、胸を支えるだけでなく、目立たなくする、安心して過ごせることの意味が大きい」と語った。
グローバルな規模でモニターを実施、目指すのはさらなる認知度アップ
母親に「子どもの初めてのブラジャーやカップ付きインナーを購入する場合、どこで購入しますか?」との問いには、「カジュアル衣料品店」が49.7%でトップとなった。ファーストブラについて会話したり購入するきっかけを作ったりするのは、親子ともに意外に難しかったりする。「わざわざファーストブラを買いに行く」のではなく、「日常の延長である買い物のついでに、いつものユニクロで購入する」という流れはスムーズで、初めての一歩を踏み出すハードルも下がりそうだ。
“エアリズムファーストブラ”のリニューアル過程では、モニターをグローバルな規模で行なっており、すでに海外でも販売している。「海外ではユニクロが子ども服や子ども用下着を展開している事も知られていない場合が多く、認知度アップはこれからのチャレンジ」と松崎部長。国内外問わず「ブラジャーを選ぶことが、自分のからだを大切にする最初のきっかけになれば嬉しい」と期待を語った。
■アンケート概要
調査概要 ※株式会社マイナビ コンテンツメディア事業本部による実施
調査内容:ファーストブラPRリリースのための調査(子ども向けアンケート)
調査方法:インターネットリサーチ
実施期間:2026年2月10日(火)~2月18日(水)
調査対象:小学4年生~中学2年生の女児
居住地:全国
有効回答数:100人
調査内容:ファーストブラPRのための調査(母親向けアンケート)
調査方法:インターネットリサーチ
実施期間:2026年2月12日(木)~2月15日(日)
調査対象:30歳~59歳の小学4年生~中学2年生の女児がいる母親
居住地:全国
有効回答数:300人