ワコールホールディングス(HD)は、米子会社のワコール・インターナショナルを通じてインナーウエアの企画・開発、EC販売を手掛けるグラモライズ・ファウンデーション社(以下、グラモライズ)の全株式を取得する。今回の買収は拡大する“プラスサイズ”市場への対応および、D2C、EC強化を目的としたもので、グラモライズ社が持つ商品開発力やマーケティング、EC運営のノウハウを通して、苦戦する米国市場の回復と収益性アップを計る。
グラモライズ社は1921年に創業。下着サイズにおけるインクルーシブを掲げ、さまざまな体形に合うブラジャーの開発が強みだ。商品開発は自社で行い、フィット感と快適性を兼備した商品や特許技術を用いたブラジャーなどで高い支持を得ている。売上高の9割以上がECというのも特徴だ。同社の2024年度の売上高は約62億円、利益は約2億7000万円。
ワコールHDの矢島昌明社長は「世界的に大きいサイズ需要が拡大している。プラスサイズ市場における知見があり、EC販路を持つグラモライズとともに、より多くの女性に快適さを届けたい」とコメント。グラモライズのジョン・パンディック最高経営責任者は、「われわれのサイズインクルーシブの理念とワコールの技術力の融合により、新しい成長を見込んでいる」と話した。
ワコールは2024年、英国子会社であるワコール・ヨーロッパを通じて、英国のプラスサイズ中心にインナーウエアや水着の企画開発・販売を行うブラビッシモ・グループを約85億円で買収。買収後、欧州ワコールの売上高をけん引している。米ワコールは、百貨店の不調や大手取引先の閉店影響による苦戦が続いており、欧州に続き米国でも今回の買収を通してプラスサイズとEC販路強化を図るようだ。