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「イケア」が20周年 日本法人トップに聞く全国網羅も視野に入れた今後の出店戦略

スウェーデン発「イケア(IKEA)」は今年、日本上陸20周年を迎えた。イケアは、日本市場で“より快適な毎日を、より多くの人に”という創業理念を体現し続けてきた。創業時からホームビジット調査を通して日本の消費者のリアルなニーズを把握し、日本の暮らしに寄り添い続けてきた。3月31日、日本第一号店である「イケア東京ベイ(旧イケア船橋)」でイベントを開催し、20年の歩みとこれからについて発表した。

20年間の歩みをもとにオムニチャネルを推進

2006年に開業した「イケア東京ベイ」は、単なる店舗にとどまらず、本社機能を兼ね備えた日本全体のオペレーションを支える拠点として歩んできた。開業前、敷地に渡り鳥が巣を作ったため工事を延期したというエピソードがあり、「全ての存在にとっての“ホーム”」を象徴する場所でもある。オープン初日には3万5000人が来店。船橋市のランドマークとして歩んできた。

その後もイケアは関東、関西などの郊外中心に大型店を出店。リビングやダイニングといったショールーム式店舗を運営し、各地域との連携を深めてきた。17年には自社ECをスタート。20年以降は、新宿や原宿、渋谷とした都心部にも出店し、アプリの導入などによりオムニチャネル強化を図ってきた。ペトラ・ファーレ=イケア・ジャパン社長兼チーフ・サステナビリティ・オフィサーは、「この20年間で、店舗とEC合わせて累計13億2000万人が来店してくれたことを誇らしく思う」とコメント。今後は、“より身近に””より手頃に””よりサステナブルに”を軸に、オムニチャネル推進を継続し、顧客とのタッチポイントを拡大していくという。商品についても、デザイン、品質、サステナブル、低価格を実現する商品約9500点を展開し、体験価値と価格の両立を図るようだ。

消費者の声に耳を傾けながら“より身近に”を実現

イベントでは、今後の出店予定について発表された。4月24日には「イケア岡山」を開業。5月から北海道・当別市で道内初のポップアップショップを開催し、今秋には「イケア豊洲」をららぽーと豊洲内にオープン予定だという。「豊洲は、多くの働く世代や子育て層が訪れる場所。東京ベイ店からもほど近く、利便性が高いシームレスな購買体験を提供する」とファーレ社長。

今年になり「イケア新宿」「イケア原宿」を閉店し、都市型店舗は「イケア渋谷」にしぼり込んだ。それについてファーレ社長は、「都市型店舗はテスト的なものだった。小売りの環境はものすごいスピードで変化し続けている。『イケア』の全てが体験できる郊外大型店、商業施設内の店舗、ECやアプリは、それぞれを補完する存在だ」と言う。ECやアプリなどで気軽に購入できる利便性が高まったとはいえ、実際に商品を手に取ってみることができる“身近な店舗”の存在は非常に重要だという。同社長は、「日本には6000万世帯があるので、全国網羅も視野に入れている。もっと近くに『イケア』があればいいという声をいただく。“より身近に”をデモクラティックに実現するために、消費者の声を聞きながら出店計画を立てていく」と語った。

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