東レは3月31日、ナイロンやポリエステルなどの合繊糸と不織布、短繊維ワタを4月出荷分から、緊急の価格改定を実施すると発表した。値上げ幅は製品ごとに異なるが、20〜110円/kg以上になる。
対象となるのは、ナイロン6・66の長繊維および短繊維、ナイロンBCF糸、ポリエステル長・短繊維、不織布(「アクスター」)、ポリプロピレン不織布、アクリル短繊維など広範囲に及ぶ。中でもアクリル短繊維は+110円/kg以上と最も上げ幅が大きい。
今回の値上げは、中東情勢の緊迫化に伴う原料価格の急騰が主因。合成繊維の原料となる原油とナフサは、米国とイスラエルのイラン攻撃に伴うホルムズ海峡閉鎖で輸入が途絶え、現時点でもかなり供給が逼迫してきた。今回の値上げに関して「暫定的な対応」としつつ、今後も追加改定の可能性が高い。
川上素材メーカーの値上げは、最終製品価格に時間差で反映される。アパレルから産業資材まで広範な領域でコスト上昇は不可避とみられ、ブランドや小売りの価格にも影響を与えそうだ。