1. ネクスト韓流ブームはどうなる? BLACKPINKの元プロデューサーらが語る次世代韓国カルチャー

ネクスト韓流ブームはどうなる? BLACKPINKの元プロデューサーらが語る次世代韓国カルチャー

SNS インタビュー

2019/4/20 (SAT) 13:00
(左)elan:韓国新鋭クリエイティブプラットフォーム「AXIS」の第1弾マルチクリエイターボーイズambitious ambitionのクルー。デビューシングル「golden (feat.LOGAN)」「feeling (feat.Jaxon Kurt)」を4月17日にリリース
(中央)SINXITY:韓国クリエイティブプラットフォーム「エクシス」創業者兼アーティストプロデューサー。前社のYGエンタテインメントではクリエイティブ最高責任者・ブランド戦略最高責任者としてBIGBANG、2NE1、WINNER、iKON、BLACKPINK,、ONEをプロデュース。述べ300以上の楽曲、ミュージックビデオ、オンラインプロモーションを手掛ける
(右)LOGAN:韓国新鋭クリエイティブプラットフォーム「AXIS」の第1弾マルチクリエイターボーイズambitious ambitionのクルー。デビューシングル「black」「Know You Better (feat.NiiHWA)」を4月17日にリリース

 韓国のエンターテインメントプロダクション「エクシス(AXIS)」は、これまでの韓流ムーブメントとは異なる道を進む。BIGBANGや、先日「コーチェラ・ヴァレー・ミュージック・アンド・アーツ・フェスティバル(Coachella Valley Music and Arts Festival)」にも出演したBLACKPINKなど人気K-POPグループを抱える韓国大手YGエンタテインメント(YG ENTERTAINMENT)の元クリエイティブディレクターであるSINXITY(シン・シティ)が独立し、韓国IT大手のネイバー(NAVER)から出資を受け、2018年2月末月に設立した。4月17日にはボーイズクルーambitious ambitionのメンバー、LOGANとelanが個々に4タイトルのデビューシングルを、また所属アーティストKATIEが新しいシングルをリリースし、日本での本格展開もスタートしたばかりだ。

 ambitious ambitionはいわゆるK-POPグループのスタンダードとは異なり、音楽だけでなく雑誌の発刊、俳優からプロデューサーまでがそろうマルチクリエイター集団を名乗っており、さらにはファッションマガジン「アンビシャス アンビション(ambitious ambition)」を刊行するなど、従来の音楽グループとは異なる独自路線を行く。またKATIEも米国の人気ラッパー、タイ・ダラー・サイン(Ty Dolla $ign)と新曲でコラボするなど、韓国にとどまらない活動を行う。「エクシス」のSINXITY創業者と、ambitious ambitionクルーのLOGAN、elanに、この先の“韓流Zウエーブ”ムーブメントについて話を聞いた。

WWD:独立して「エクシス」を立ち上げた理由は?

SINXITY「エクシス」創業者(以下、SINXITY):YGでは取締役でクリエイティブの最高責任者、またブランド戦略最高責任者として経験を積んだ。アーティストプロデュース以外にもさまざまなクリエイティブコンテンツを作り、多くのクリエイターにいい環境を与えたいと思ったことが理由。

WWD:ネイバーから出資を受けた経緯は?

SINXITY:ネイバーとはYGからの付き合いで、両者が協業したプロジェクトを私が担当していた。YGのヤン・ヒョンソク代表が独立の際にネイバーに推してくれ、またネイバーがIT会社、プラットフォームとして世の中に貢献したいと考えるビジョンが私たちと一致して出資してもらった。ヤン代表は投資の話だけでなく、独立する際にも「すぐに起業したほうがいい」とアドバイスをしてくれましたし、YGの練習生だったKATIEが「エクシス」からデビューすることも後押ししてくれた。

WWD:「エクシス」が芸能事務所ではなく“クリエイティブプラットフォーム”を名乗るのはなぜ?

SINXITY:私たちは所属クリエイターや外部のクリエイター、アーティスト、他媒体とも協業してコンテンツを作りたいと思っている。ambitious ambitionとKATIEは「エクシス」という環境を使ったプロジェクトとして、象徴的なアーティストだ。

WWD:つまり、クリエイターたちの“ハブ”になる形だ。

SINXITY:そう。またそれだけでなく、「エクシス」が持っている環境をプラットフォーム化して、外部のクリエイターやアーティストにソリューションとして提供するビジネスを考えている。

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WWD:今、世界では“韓流サードウエーブ”が起こっている。なぜここまで韓国のコンテンツが支持されるか?

SINXITY:K-POPのアーティストは5年も7年も練習をして世の中に出るが、ここまで長期間下積みして出てくるケースは少ない。例えばTWICEのリーダーのジヒョさんは、同じ事務所の‪2PM(2008年デビュー)よりも先輩なのに、15年にデビューした。それまでの10年ほど、毎日積み重ねた努力とクオリティーは真似できないものだ。また韓国市場だけでなくグローバルを狙って物作りをしていることも大きいだろう。そして韓国の大手事務所をリードしている代表たちがお金のためだけでなく、後輩のアーティストたちのためにもっといい環境を、という思いを持ってやってきたんだと思う。それが今のトレンドを作ってきたのだと思う。‬‬‬

WWD:「エクシス」もグローバルを目指すコンテンツ作りをするのか?

SINXITY:これまでは韓国からどこかの国に進出し、さらに次の国、と段階を踏んでいたが、今の世の中ではそれが必要ない。どこでデビューしてもインターネットを通じて世界中で見てもらえる。それが韓流のサードウエーブから、次の“Zウエーブ”で変わることだと思う。

WWD:韓流の“Zウエーブ”というのは「エクシス」が見ている次のムーブメントか?

SINXITY:この5~6年間でSNSがとても活発化して、国ごとに分かれていたSNSがユーチューブ(Youtube)やツイッター(Twitter)など、全世界で共通化してきている。世の中のトレンドもそうで、例えば10年ほど前までは原宿のファッションは独特だったが、今は韓国とほとんど一緒だと思う。それはSNSの影響が背景にある。ジェネレーションZはSNSによってグローバル化している世代で、次のムーブメントを象徴するだろう。

WWD:次のムーブメント、“Zウエーブ”は韓国コンテンツがより、グローバル化することか。

SINXITY:トレンドは全世界で共通化されていきながら、多様性や国ごとのアイデンティティーも大事になるだろう。また韓国だけでなくアジアのカルチャーが注目されるようになるのでは。ファッションやビューティにとどまらず、アーティストもグローバルになっていくはずだ。BTS(防弾少年団)がニッキー・ミナージュ(Nicki Minaj)と、BLACKPINKがデュア・リパ(Dua Lipa)とコラボしたように、KATIEもビルボードで1位を取ったタイ・ダラー・サインと新曲でコラボしている。韓国から海外にオファーするのではなく、海外からオファーが来るようになった。それは韓流がただのトレンドではなく、さらに成長するライブマーケットに入っていっているからだ。

WWD:「エクシス」は“Zウエーブ”で音楽以外のカルチャーをどう発信する?

SINXITY:韓国のファッションブランド「アーダー エラー(ADER ERROR)」がプーマ(PUMA)やアレキサンダー ワン(ALEXANDER WANG)とコラボしたように、韓国ファッションがナショナルブランドと今後どんどんコラボレーションするだろう。まさしく今までの“サードウエーブ”になかった“Zウエーブ”の動きだ。そういったコラボは今後、表面的なものではなくプロデュースのようになると思うし、ジャンルも多岐に渡ると思う。「エクシス」もスマホアプリとコラボする予定がある。しかし、すべてのカルチャーの中心には音楽があるはずだ。

WWD:コラボは“Zウエーブ”の中で重要な要素になってくるのか?

SINXITY:今はシェアリングエコノミー(共有経済)の時代。自分たちで完結するよりも、自分たちの能力をシェアするという意味でコラボして、自分たちに強みがあることを掛け合わせるのが今のトレンドだと思う。そして自分たちがハブになろうと努力する必要もない。ただ、たくさんコラボをして、コラボしやすい環境を作って行けば、自然にハブやプラットフォームになっていけるのだと思う。

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WWD:ambitious ambitionはグループではなく“マルチクリエイタークルー”という特殊な形式だが、クルーにした理由は?

SIXITY:“マルチ”にはふた通りの意味がある。1つは色んな役割があるということ、2つ目は一人一人が一つの肩書きだけでなく、マルチにクリエイションをしていくということ。アーティストのメンバーは個人やユニットのアルバムを出したり、また雑誌に出たり、俳優のメンバーはドラマに出るなどさまざまな活動をする。

WWD:メンバーのお2人は、なぜソロやグループではなく“クルー”として活動しようと考えたのか?

LOGAN:僕は音楽プロデューサーを10年間やっていたけど、グループでは自分の作ってきた音楽や世界が出せないと思っていた。しかしこのクルーであればコラボでさらに新しいものが作れると思い、参加を決めた。

elan:僕もそう。グループではなく自分たちを見せられる点がこのクルーのいいところだと思う。また企画会議から参加して、発言ができるのが特徴で、今回のリリースでもクリエイティブから音源の世界観まで多くに携わった。

WWD:各デビューシングルでもコラボしている。

LOGAN:僕はプロデューサーとして音と、その空間を大事にしている。自分の大事にしている音を伝えたいと思った。「black」という曲はスタートラインにたった今、白紙に戻ることはできないけれど、黒というピュアな色になることはできると思って、その気持ちを歌詞にした。「Know You Better(feat.NiiHWA)」もデビューする今、自分は強いんだという思いを込めている。

elan:「golden(feat.LOGAN)」はこれからの道が明るくなるようにと、ポジティブになれる曲にした。LOGANはフラットでピュアな声を持っていて、それが今のまっすぐな気持ちを伝えるのにあっていると感じてコラボした。

WWD:今後はどのような活動をしていく?

LOGAN:ギター一本で弾き語りをする機会があったが、直接伝えることはとても大切だと思う。今後もそういった機会を作りたい。

elan:日本でも音楽を伝えていきたいと思っているので、日本の音楽フェスなどに出演したい。

SINXITY:ambitious ambitionは2020年にはミュージックビデオとテレビドラマを融合させたK-POPドラマシリーズ「XYZ」を企画している。本作もグローバル市場を狙って制作していく。

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