ファッション
連載 編集長・向の今日は誰と会って、何食べた?

編集長は先週何した? SDGs勉強会、「週刊文春」編集局長取材、「ニナ リッチ」デザイナーと神楽坂、「カルティエ」展覧会へ

 こんにちは。「WWDジャパン」編集長の向(むこう)千鶴です。最近、一日10回は「サステナビリティ」と連呼しており、ペットボトルはすっかり買わなくなりました。「ブリタ(BRITA)」の浄水機能付き水筒は便利ですね。でもデザイン、特に発色は改善の余地ありでは?ここは伸び代あるマーケットだな、と思います。

10月25日(金)
SDGsのレクチャーを受けてスッキリ

 専門家をお招きしてSDGsに関する社内勉強会を開きました。なぜなら最近がぜん、SDGs(Sustainable Development Goals・持続可能な開発目標)に関する取材が増えているから。講師は小原壮太郎さん。広告代理店勤務を経て、個人的な体験から有機農業の世界に入り、今は一般社団法人ジ・オーガニック代表理事であり、環境省の森里川海アンバサダーも務めている方です。

 最近の「WWDジャパン」はサステナビリティ、サステナビリティと連呼していますが、記者たるもの言葉の意味を知らずに記事を書いてはいけません。だけど、そもそもサステナビリティってどういう意味? SDGsはどんな背景で誕生したの?最近リリースでよく使われているアップサイクルとは?といった基本のキすら、いざ説明をしようとすると難しいものです。レクチャーでだいぶスッキリ!小原さんが話上手で頭にスルスルと入りました。しかし、まだまだ、まだまだ、まだまだ~勉強しないといけません。というか、学びもまさに持続が大前提。なんて書くと「サステナビリティガー」などウルサイ奴扱いされそうですが、全然OK。胸を張って言えます。未来に向けた学びは楽しいです!

10月29日(火)
初来日の「ニナ リッチ」デザイナー
と神楽坂でディープにカラオケ

 「ニナ リッチ(NINA RICCI)」のクリエイティブ・ディレクターデュオ、ルシェミー・ボッター(Rushemy Botter)とリジー・ヘレブラー(Lisi Herrebrugh)が来日して、神楽坂の一軒家ホテルでパーティーが開かれました。築70年の料亭を改装して作られた「トランク(ハウス)」は、2階建ての一軒家に靴を脱いで上がるシステムだからまさに誰かの家に遊びに来た感じ。夜風に当たりたくなったら縁側へ、なんて感じでリラックスできるから長居しちゃいます。

 完全防音のカラオケルームもあり日英韓のヒット曲の大合奏で超~盛り上がりましたが、照明が真っ赤だから写真を撮っても誰が誰だかわからず。3枚目の赤い写真の手前のシルエットが終始楽しそうだったルシェミーです(笑)。デザイナーの2人は初来日。次の日は渋谷のハロウィンに繰り出したそうで相当濃厚な滞在だったかと。次回のコレクションには日本からのインスピレーションが入っていそうです。

10月30日(水)
文春砲と言えばこの方。
「週刊文春」編集局長を取材

 「週刊文春」×「ビームス(BEAMS)」のムック本の取材のため文藝春秋社へ。このムック本を手掛けた「週刊文春」の新谷学編集局長を取材しました。このムック本、最高です。笑いと突っ込みどころが満載な上に「ジャーナリズム×ファッション」が成立しており個人的にかなりツボ。新谷さんは1990年代前半に文藝春秋社が発行していた伝説の月間誌「マルコポーロ」の撮影ページを担当していたそうで、それを聞いてピンときましたよ。あの雑誌は刺激的でしたから。また、新谷さんはジャケットが似合うおしゃれさんですが、今日は訳あってスエット姿です。なぜスエットなのかといった裏話やムック本の制作背景については「WWDジャパン」11月4日号に掲載している新谷さんへのインタビューをぜひお読みください。ウエブから単品購入もできますのでぜひぜひ。後悔させません!

 文藝春秋社の打ち合わせスペースには「文藝春秋」を創刊した菊池寛(敬称略)の胸像が鎮座しており、まじまじと拝見しました。菊池寛が同誌を創刊したのは「若い作家が書きたいことを書ける場がないなら自分で作ってしまえ」という思いからだったとか。そして創刊号の巻頭を飾ったのは親友の芥川龍之介だったそうです。彼らが2019年を生きていたらきっと自分たちでデジタルメディアを立ち上げたり、ZINEを発行したりしているのだろうな。

 帰り際、同社本館の前を通るとガラス張りの外観全面に「ビームス」ムック本のポスターを張っている最中で、販促活動の気合いも伝わってきます。販促活動と言えば、新谷さんがステッカーをくれました。名刺代わりにステッカーだなんてストリート界隈の人みたい(笑)。PCに貼ってみました。

10月31日(木)
台座も美しいカルティエ展

 オープニングレセプションはパリコレ中で行けなかったため、観に行ってきました「カルティエ(CARTIER)、時の結晶」展。噂には聞いていましたが圧巻!ジュエリーを展示する台座がすでにアート作品です。一番惹かれたのは、杉本博司さんと榊田倫之さんが主宰する新素材研究所による収蔵物とジュエリーをひとつにした陳列のゾーンでした。屋久島の杉の一枚板とジュエリーの展示は絶妙な間合いが心地よくてしばし動けず。写真はNGでしたが確かにあれはあの場で、あの空気の中で見るべし、です。

 会場で、展示ブース内の壁をしげしげと眺め感嘆し、その貼り方の美しさを語り合っている2人の男性がいました。おそらく演出や施工関係の方たちなのでしょう。「壁の作り方が美しいから光の回り方も美しい。なぜあの壁紙はあの角度であんなにピタッときれいに貼れるのだ」とかなんとか。よくは聞こえませんでしたが一般人は気が付かないところにもプロの仕事が行き渡っていることはわかりました。

10月31日(木)
最新号「投資家たちが注目する次世代のファッションビジネス」校了と
今日のおやつ

 11月4日号は「投資家たちが注目する次世代のファッションビジネス」特集。おもしろそうでしょう?必見ですよ。今週からカバーオンカバーも一緒にご紹介します。同号のカバーオンカバーは、絶好調の「MONCLER GENIUS(モンクレール ジーニアス)」です。そして本日のおやつは撮影チームが持ち帰ってきた「フーバープレッツェル」。ビールがほしくなる~。

11月1日(金)
渋谷の雑踏を「ジバンシィ」の
モデルたちが静かに歩く

 今日は渋谷スクランブルスクエアのオープン日。界隈は人でごった返していました。の、中をシュッとした男女が一列になって行進してきて周囲がざわつきました。渋谷スクランブルスクエア3階に新コンセプトショップをオープンした「ジバンシィ(GIVENCHY)」のプロモーションで、弊社の制作部がお手伝いしました。このために作られたカプセルコレクションの大きな“ボウ”バッグを背負い無言で足早に歩くモデルたちと渋谷の雑踏のコントラストがなんとも言えずドラマチック。もちろんのこと、“ナニコレ、すごい”と言ってカメラを向ける人が多数。私も思わず列の後ろについてしばらく追っかけました。晴れてよかった!

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

原宿・新時代 ファッション&カルチャーをつなぐ人たち【WWDJAPAN BEAUTY付録:中価格帯コスメ攻略法】

「WWDJAPAN」4月22日号の特集は「原宿・新時代」です。ファッションの街・原宿が転換期を迎えています。訪日客が急回復し、裏通りまで人であふれるようになりました。新しい店舗も次々にオープンし、4月17日には神宮前交差点に大型商業施設「ハラカド」が開業しました。目まぐるしく更新され、世界への発信力を高める原宿。この街の担い手たちは、時代の変化をどう読み取り、何をしようとしているのか。この特集では…

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