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2020年春夏パリコレ7日目のハイライト 個性豊かなモデルが歩いた「バレンシアガ」、クチュールのような「ヴァレンティノ」、90年代調デニムの「ジバンシィ」

 パリコレもいよいよ残すところあと2日。7日目は、「ヴェトモン(VETEMENTS)」を去ったデムナ・ヴァザリア(Demna Gvasalia)の「バレンシアガ(BALENCIAGA)」や、「ヴァレンティノ(VALENTINO)」「ジバンシィ(GIVENCHY)」がショーを行った。

バレンシアガ(BALENCIAGA)

DESIGNER/デムナ・ヴァザリア (Demna Gvasalia)

 カタツムリのように渦を巻くランウエイを、建築家や俳優といった肩書を持つ91人の男女が歩いた。キーワードは「仕事着の再考」。スーツを着るような職業であれば肩のラインを極端に強調し“フツウだけどフツウじゃない”アイテムへ変容させ、着る人の個性を際立たせる。中綿ジャケットは肩が倍ほどの盛り上がり迫力があるが超軽量だったり、“ボールルームドレス”は取り外し可能なクリノリンで造形したりなどエキセントリックに見えて着心地も考えられている。キティちゃんの顔をした黒、白、ピンクのバッグが話題になりそうだ。

ヴァレンティノ(VALENTINO)

DESIGNER/ピエールパオロ・ピッチョーリ(Pierpaolo Piccioli)

 ショー会場はアンヴァリッド。同場所には9月26日に死去したジャック・シラク(Jacques Chirac)元フランス大統領の棺が安置されていたため、弔問する市民の行列が周辺をぐるりと囲む。ショーも混乱するのかと思いきや、意外やスムーズにスタートした。クリスプな白いカシュクールシャツとプリーツスカートで始まったコレクションは、細かなティアードフリルや羽根飾り、象がん、刺しゅうなどの手法が今季もふんだんに盛り込まれており、もはやクチュールの域だ。ため息が出るようなエレガンスを、目の覚めるようなネオンピンクやアップルグリーンで引き締める。ジャングルを描いたプリントや象がんの中にはサルのモチーフも登場。ゴージャスなゴールドアクセサリーにも、よく見るとサルのモチーフが隠れているのが楽しい。

ジバンシィ(GIVENCHY)

DESIGNER/クレア・ワイト・ケラー(Clare Waight Keller)

 招待状はデニム生地で、会場で配られたのはもちもちのプレッツェル。今季は“パリからニューヨークへ”をキーワードに、洗いをかけたりクラッシュドさせたりした90年代調のデニムを、エレガントなボウタイブラウスや柔らかいレザーアイテムと合わせた。もうひとつのキーワードは世界中から集めた植物で、ザクロなど服の柄ではあまり見ない植物をプリントや刺しゅうで採用している。マリゴールドのイエローなど優しい色合いが目に優しい大人のリアルクローズがそろう。