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H&M傘下のブランドが再利用可能なパッケージを導入

 H&Mヘネス・アンド・マウリッツ(H&M HENNES & MAURITZ以下、H&M)は傘下のデニムブランド「ウィークデイ(WEEKDAY)」のECサイトに、フィンランドに拠点を置くスタートアップ企業リパック(REPACK)の再利用可能なパッケージを導入する。

 同社は声明の中で「オンラインショッピングの増加に伴い包装廃棄物も増えており、垂直的なパッケージモデルから循環型ソリューションへの移行が必要だと確信している。H&Mの社内シンクタンクであるラボラトリー(LABORATORY)は、「再利用可能なパッケージとオンデマンド製造を活用した、より持続可能なオンラインショッピングを実現するため『ウィークデイ』と協業する」と述べ、今回のようなプロジェクトによって、同社の掲げる“100%循環可能かつ再生可能になる”というビジョンの達成に一歩近づくとも述べた。

 リパックは2011年の設立以来「マッド ジーンズ(MUD JEANS)」や「フィリッパ コー(FILIPPA K)」「マキア(MAKIA)」を含む数十のブランドと協業してきたサステイナブル包装を提供する企業で、今年5月に発足した循環型企業グループ「イネイブリング ネットワーク(ENABLING NETWORK)」の創設メンバーでもある。08年にH&M傘下に入り、現在10カ国18市場で展開している「ウィークデイ」は、これまでオンラインでは認知度と利益を優先しており、サステイナビリティー施策で遅れをとっていたが、今回のリパックとのコラボレーションで利益とサステイナビリティーを両立できるシステムの成功例となることを目指す。

 新たなパッケージが導入されるのは、注文後に製造を行うオンデマンド方式を採用した「ザ ワークショップ(THE WORKSHOP)」と呼ばれるカテゴリーで、顧客はスエットシャツまたはTシャツをプリントやロゴ、ステッカー等でカスタマイズした後、会計段階の画面でリパックのパッケージを選ぶことができる。オンライン配送で使用される一般的な段ボールやプラスチックとは異なり、リパックのパッケージは複数回の注文に対応できる十分な耐久性を備えており、近隣のポストやブランド店舗からの返送が可能だ。返送することで注文ごとに割引を受けられるといった特典も用意する。

 ラボラトリーの循環/サステイナブル型ビジネス開発チームのメンバーであるローラ・コッペン(Laura Coppen)は「われわれが行う全てのテストが、より持続可能で循環的な未来に向けて業界を正しい方向に導いていると保証したい。そのために小規模から始め、成功事例を評価し、スマートに拡大していく。オンデマンド方式は需要に基づいて適切な量を生産し、売れ残り製品を削減できる持続可能かつ収益性の高い方式だと考えている。再利用可能なパッケージの採用で顧客がどのように反応するかにも興味がある」とコメントした。

大根田杏(Anzu Oneda):1992年東京生まれ。横浜国立大学在学中にスウェーデンへ1年交換留学、その後「WWD ジャパン」でインターンを経験し、ファッション系PR会社に入社。編集&PRコミュニケーションとして日本企業の海外PR戦略立案や編集・制作、海外ブランドの日本進出サポート、メディア事業の立ち上げ・取材・執筆などを担当。現在はフリーランスでファッション・ビューティ・ライフスタイル関連の記事執筆や翻訳を行う。