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ユニクロがダウンの回収と再利用を発表 ロンドンで大規模展覧会も開催

 ユニクロと東レは9月16日、2020年春夏のロンドン・ファッション・ウイーク期間中に共同で会見を開き、サステイナビリティーに関する新しい取り組みとして、回収した“ウルトラライトダウン”をリサイクルしたダウン商品と、ペットボトルからリサイクルしたポリエステル繊維を使った“ドライEX”の開発を共同で進めていくと発表した。ダウンの回収は9月から店頭でスタートしており、20年秋冬から一部にリサイクルダウンを使用したダウン商品を販売する。また、ユニクロは17日から22日まで、ロンドンで初となる大規模展覧会「The Art and Science of LifeWear:New Form Follows Function」も開催している。

 ダウンのリサイクルは、東レが新たに開発した“ウルトラライトダウン”専用のダウン分離システムによって可能になった。通常、ダウンが含まれる製品のリサイクルは「解体を手作業で行うことが一般的だが、“ウルトラライトダウン”は表地が薄く、縫製も複雑なため、解体の難易度が高く、手作業で効率よくダウンを取り出すことが困難だった」(ユニクロのプレスリリースより)という。東レが開発した分離システムは、「ダウンの切断、かく拌分離、回収までを完全自動化」しており、「従来の手作業での処理能力の約50倍」で処理が可能という。ダウンが飛び散る環境下での手作業を廃止することで「作業者の負担軽減にも配慮した」。

 今年度(20年8月期)は日本のみで“ウルトラライトダウン”を回収。難民向け商品とは分けて回収する。

 回収したペットボトルからの再生繊維を使用した高機能速乾ウエア“ドライEX”は、20年春夏から販売する。ペットボトルをもとにした再生ポリエステル繊維は従来からあるが、「ペットボトルへの異物混入により、(“ドライEX”のように)特殊な断面を持つ繊維や極細繊維の生産は困難だった。また、ペットボトルの劣化などによる黄ばみの問題もあった」。東レの新技術により、それらの課題を解決したという。東レは今回のユニクロとの共同発表に先駆け、9月5日に、ペットボトルリサイクル繊維事業の20年1月からの本格化を発表している。

 ロンドンでの展覧会は、17年秋のニューヨーク、18年秋のパリの展覧会に続くもの。ロンドン・コレクションの公式会場にほど近いサマセットハウスで開催している。ユニクロ商品を使ったインスタレーション・アートに加え、“ヒートテック”などの同社の機能製品を科学的に紹介するコーナーもある。また、サステイナビリティーにも焦点を当て、米国ロサンゼルスのジーンズイノベーションセンターの取り組みや、国連難民高等弁務官事務所とのパートナーシップなどを紹介するゾーンも設けた。

 展覧会開催に合わせ、ロンドンのイースト地区を拠点とするオンラインラジオ局NTS Radioとコラボレーションし、同会場限定で販売するアイテムも企画した。同ラジオ局と組んだスペシャルイベントなども開催する。