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アシックス復調、北米の底打ちと「オニツカタイガー」好調で 2019年1〜6月期

 アシックスの2019年1〜6月期連結決算は、売上高が前期比2.9%減の1872億円、本業のもうけを示す営業利益は同1.1%増の85億円で減収増益だったものの、為替影響を除くと売上高が同0.2%増で、4年ぶりの増収増益となった。ユーロ安に伴う外貨建て資産に為替差益が発生したため通期業績を上方修正し、経常利益は125億円(修正前は100億円)、純利益は75億円(同50億円)を見込む。なお、12月末に創立70周年で記念配当6円を実施し、通期で従来予想の24円と合わせ30円(前期は24円)の配当となる。上方修正により、5日の株価は一時ストップ高となり、終値は先週末から23.89%増の1395円だった。

 復調の最大の理由は北米の底打ちだ。米国では、主力の「アシックス(ASICS)」のランニングシューズがトレンド変化への対応の遅れなどにより15年以降業績が停滞していたものの、ランニング専門店に直接出向いて新商品の説明を行ったり、専門店を集めたサミットを開いたりするなど取引先との連携強化が奏功し、米国で14四半期ぶりの増収となった。廣田康人社長COO(最高執行責任者)は「地道な草の根活動が結果につながっている。今後もランニングシューズの新商品を集中的に投入し、2020年3月に開かれるロサンゼルス マラソンの公式スポンサーを務めるなどして米国にさらにファンを増やし、ランニングシューズのナンバーワンを奪回する」と意気込む。一方で欧州は低調が続いたためパフォーマンスランニング全体の売上高は同3.7%減となった。

 また、「オニツカタイガー(ONITSUKA TIGER)」も一時期の伸び率よりは鈍化してはいるものの、日本や中国、東南アジアで好調が続いている。売上高は同7.6%増の229億円、粗利率の改善によって営業利益は同28.5%増と大幅増益となった。6月には「ジバンシィ(GIVENCHY)」とコラボレーションした6万5000円の高価格モデルを販売したり、旗艦店を世界の主要都市に出店したりすることで「今後は真のラグジュアリーブランドに育てていきたい」(廣田社長COO)。6月に中国・上海、7月に北京に大型店を開き、12月にベトナム・ホーチミンやニューヨーク、パリ、ミラノへの出店も予定する。また9月には米俳優のウィル・スミス(Will Smith)と協業したムービーを発表するなど、目標として掲げる売上高1000億円に向けてグローバル戦略を加速させる。

 20年は、同社が公式スポンサーを務める東京オリンピック・パラリンピックというビッグイベントが控えている。「ランニングシューズの新商品“メタライド(METARIDE)”などの好調によって昨年よりも業績は回復し、計画どおりに進んでいる。しかし、安心してはいない。20年はわれわれにとって非常に大きな年だ。来年につながるように、まずは下半期も目標を達成したい」(廣田社長COO)。